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原油高、資源高の動き…どうなるの? 日本経済

目次

  1. WTI原油先物

  2. 資源高

  3. 穀物高

  4. わたしたちの生活はどうなるか


 地政学リスクが、こんなにも、わたしたちの生活に影響を与えるとは思いませんでした。コロナ禍に加えて、インフレと地政学リスク。
 これから、どうなるのでしょうか。どうしていったら良いのでしょうか。
心から平和的解決を祈りつつ、日々分析しています。
 今回は、WTI原油先物、資源高、穀物高について、現在の状況をお伝えして、今後の日本経済がどういう予測になるかを、一個人の視点でお届けしたいと思います。

1.WTI原油先物
WTI原油先物価格は、コロナショックのあと大きく下げ、ちょうど1年くらい前にコロナ前の価格に回復しました。
その後は世界的な需要回復、企業の操業回復に合わせて、価格がじり高になり、昨年12月から原油も価格上昇が顕著になってきました。
(きっかけはOPEC増産停止の思惑?下記参照。)
コロナウイルス変異株流行による経済影響の動向で動いていた原油価格も、1月下旬からは地政学リスクの方が上回って、需給ひっ迫の要素が加わり、原油価格が急上昇しています。
長期チャートの動きは、リーマン・ショック前の急上昇と似ています。
現在のWTI原油先物価格の上昇は急激です。何か、信じられないような動きです。
3/3 18:00現在 115.80米ドル/バレル。
リーマン・ショック前の最高値は、147米ドル/バレル。
もし、今の地政学リスク、経済制裁が長引く懸念があるなら、原油価格はまだ、ずっと上がりそうです。経済への影響は深刻です。


2.資源高
金、パラジウム、ニッケル、アルミニウム、銅、、、
1月下旬から毎日のように指数の値上がり上位にきていて、これも不気味だと感じていました。
すでに世界で資源の奪い合い、供給逼迫が起きています。
EV自動車には、動力源のリチウムイオン電池の材料にニッケルが肝になっています。(下記、日本経済新聞の一部抜粋を参照。)そのため、ニッケルは2030年代まで需要増加が期待されています。
そこへ、地政学リスクが加わって、資源価格が日々上昇が止まらない状況です。
パラジウムもレアメタルで、ロシアが世界産出量の4割を占めているそうです。(下記TBSニュース参考)パラジウムは、自動車やスマートフォンにも使われているので、わたしたちの生活に必要な金属です。
1月下旬から、資源先物がどれも日々じりじり上げていて、10数年ぶり高値更新だとか、リーマン・ショック以来の高値とか、速報ニュースの見出しを見るたびに、市場経済データから、今までにないものを感じ、不穏な空気感をひしひしと感じていました。
資源先物の動向は、わたしたちの生活にも影響を及ぼし始めています。
先物価格の動向と、その動きの背景を分析しつづけていく必要があります。

ステンレスの原料というイメージが大きいニッケルは、電気自動車(EV)向けの重要な金属でもある。動力源のリチウムイオン電池の正極材に使う。正極材でニッケルの割合が増えると電池の高容量化につながり、走行距離を伸ばすことができる。

2021年8月7日
日本経済新聞
ニッケル、EVの走行距離を左右 電池需要伸び4割高
グリーンメタルのいろは(5)
より一部抜粋
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC269P30W1A720C2000000/



3.穀物高
小麦先物とコーン先物は、1月下旬あたりから、ずっとじりじり上げ続けていて、何となく不気味な感じでした。
ロシアが小麦、ウクライナが小麦、コーンの世界的な供給地ということで腑に落ちました。
小麦は特に価格上昇が長引くと思います。
小麦を取り扱う企業は(身近なところでは、パン屋さん、お好み焼き屋さん、たこ焼き屋さんなども)、仕入れ価格が急上昇するので価格転嫁せざるを得ないかもしれませんが、インフレが進む時代に、企業も消費者も苦心せざるを得ません。
代替として、米粉を使った新商品を開発するなど、柔軟な転換対応が求められてくると思います。


4.わたしたちの生活はどうなるか
コロナ禍が起こって、世界中の中銀が金融緩和をして、日本は、昨年秋ようやくコロナ禍からの需要回復が見えてきましたが、新たなコロナウイルス変異株の流行で、供給制約、経済制約が起こり、経済回復がすぐにしぼんでしまったような状況だと思います。

アメリカでは、経済回復が強い基調で進んでいて、そろそろ金融緩和を終了させるのではないかと言われ始めたのが、昨年12月ごろでしたでしょうか。
その矢先、今年1月上旬に入って、好調かと思われた市場経済に、大きな変化が見られました。
NYダウでは、伸び続けていたグロース株が大きく売られ、その後も売られ続け、日本の株式市場にも同じような影響が及びました。
この変化は、主たる変化か一時的か、見極めていましたが、どうやらアメリカの金融緩和終了と利上げが近々行われるかもしれないという観測は本当のようでした。
これからインフレが本格的に始まる、そう感じました。
その最中、1月半ば過ぎから、何か違う変化を感じ取りました。
資源先物や穀物先物価格がじりじりと値を上げているように見えました。
インフレが進むとはいえ、何となく不気味で、色々なニュースとのつながりを探して、考えていました。どうやら地政学リスクが近づいている、そう感じ取り、資源価格や穀物の先物価格を注視していました。
今、わたしたちは、長年のデフレーション時代から急速にインフレ時代を迎えつつあります。
円安は進み、給与水準が長年上がらない中で、どう生活を防衛していくかを真剣に考えていかねばなりません。

私が考える、今後の日本経済の未来予測ポイントは、
■円安傾向、円高は一時的、中期的には円安か
■小麦などの穀物高、さらに進む、原材料や消費価格の値上げ進む。
■物価のインフレが続く、住宅金利の上昇も。
■日銀は国債指値オペで長期金利を抑えるが、全世界中銀の利上げ傾向の中、日本だけ低金利を維持できるのか疑問。
■スタグフレーションの懸念。景気回復の鈍化は2024年ごろまで続くか。
このように考えています。

そのほか、わたしたちの暮らしへの影響は、NHKが分かりやすく解説しています。この解説は分かりやすいです。

1月上旬を過ぎてから、市場経済の、いつもと違う変化を直感で感じ取り、いつものように頭痛と寝不足を抱えながら、1月に出そうと思っていた今年の予測が、3月になってしまいました。
色々なデータを見て、今後も動向を予測していきたいと思います。

I sincerely hope that peace will come.


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