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Dear白馬の王子様。



 3年以上お付き合いした恋人と別れてもうすぐ1年が経つ。自暴自棄になっているわけではないし、結婚や出産を諦めているわけではない。おひとり様だからこそできることを存分に満喫している、とも言えないけれど、不満ばかりでもない。
 わたしのことをプリンセスのように扱ってくれる人との出逢いなどなく、特定の恋人がいなくなったことで、こじらせアラサー女が爆誕。


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 ここはとてつもない田舎。友達と休日に遊びに出かけるのはイオン。どこのプリ機が盛れるかで行く店舗を選ぶ。そんな学生生活を送っていた。
 高校を卒業してすぐに就職した友人たちの結婚は、まぁ早くて。この歳になると、子供が3人目なんて話も珍しくない。もう少し遊びたいからと、進学した友人たちのSNSでも結婚報告が流れるようになってきて、ついに3次ラッシュの到来かぁ…とSNSはそっ閉じ。同時に、早く結婚した子たちの離婚報告も相次ぐ、この頃。幸いなことに、わたしの仲良しだった友達はみんな円満なので、結婚が墓場なんて思うことはない。みんな選ばれて羨ましい。

 恋愛については過去記事でも書いているのだけど、わたしは自分が好きな人しか好きになれないタイプだ。直接顔を合わせたときに、その人との関係性について友人ゾーンに振り分けられた子たちと恋人関係になることはない。なったことがない。これはずっと昔からそうなので、この先変わるとも思わないのだけど、新しい出会いがなければ振り分けることすらできない。今後は、友人枠から恋人枠に昇進する存在も出てくるのだろうか。

 学生時代に失恋して、めそめそしているときに「まぁ、縁があったらまた一緒になれるよ~」と、そっとしておいてくれる母だったけれど、母が結婚した歳になったいま、色恋沙汰がちっともないために、最近は「結婚したい気持ちとかある?子供、かわいいよ~」と言うようになった。結婚願望がないわけではないし、自分が子供を授かることができるとかできないとかはさておき、子供も欲しい。妊娠や出産に関して、タイムリミットという言葉は好きではないけれど、高齢出産にリスクが多いのは明らかな話。30歳までに1人目を。さて、お相手はどちらに。


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 恋人が欲しい者同士、子供が欲しい者同士くっつけたら、需要と供給のマッチングは100%だけれど、みんな誰でもいいわけではなのだ。わたしも。

 好きになる人の条件は、好きになった人。ざっくり過ぎるけど、この言葉に尽きる。細かい条件なんていくらでも挙げられるし、キリがない。ただ、結局、心底惚れたら全てにおいてその人だけが例外になってしまうから、好きな人の前で理想なんて無意味だ。恋愛で麻痺した脳は正常な判断ができなくなってしまうので、明らかに自分が傷つくことまで容認する必要はない。その痛みは愛ではないよ。自分を自分で守るには、危険なものに手を伸ばしたときに止めてくれる人格を数人飼い慣らす必要がありそうだ。

 白馬の王子様。あとどのくらいで迎えにきてくれますか?とってもとってもわたしのことを好いてくれて、大切にしてくれたら嬉しいです。わたしもあなたを精いっぱい大切にしたいと思います。自分のことは自分で面倒を見ることができます。生活は自己完結型で送ります。まだ姿は見えないけれどね。もう少しだけこじらせアラサーおひとりさま生活を満喫して、のんびりあなたを待つことにします。

 わかりやすくモテた経験がないし、「好きです、付き合ってください」と告白された経験に関しては、ないに等しくて。いつもみんな誰かに選ばれていてすごいなと思う。わたしも誰かの一番に選ばれてみたい。「わたしの良さに気づけてない人、勿体ないよ!ほらほら、好きって言ってごらん?」くらいの勢いで女の子たちに好きと言わせているだけで、幸せな気持ちになってこのまま時が止まればなんで思っているので、結婚も出産もまだまだ時期ではないということなのかもね。きょうも好きな人たちとのお別れができるだけ永く遠くにありますようにと願って生きている。


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 「心底惚れるって、全てにおいてその人だけが例外になっちゃうってことなんですね。」。映画『窮鼠はチーズの夢を見る』の中でのセリフなのだけど、小学生の頃大好きだった女の子を思い出した。痛みを愛と勘違いしていたあの頃も懐かしいね。でも、やっぱり、わたしには痛み以外で愛を伝えてくれる人が必要だな。

 きょうも読んでくれてありがとうございました。またね。



わたしのペースで、のんびり頑張ります。よかったら応援もよろしくお願いします。