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人生は一本の線

篠田桃紅さんの展示を観に行ってきた。その時に感じたことを記しておく。

一本の線。されど一本の線。
どの線も全く同じ線はない。
墨の濃淡のグラデーションの幅広さ、真っ黒にも真っ白にもならず一色ではあらわせない。
湿度や温度その環境によっても変化する。

まるで人と一緒だ。
全く同じもないし、濃度も人それぞれの濃さがあり幅があるし、環境によっても変化する。
一言で表せるような人なんていない。
人それぞれの良さがある。

今回はあえて作品タイトルやキャプションに頼らずに鑑賞しました。

桃紅さんがこんな言葉を残していた。
『人は説明を頼りに何かを見ていると永遠に説明を頼りに見るようになってしまう。
参考にできることはおおいに参考にしたほうがいいと思いますが、頼るのではなく自分の目で見て考える。』

答えや正解を探しがちだけど、本来は自分が感じたものが答えで、間違っているもない。
自分の目で見て感じ想像し考える。
考えることを放棄しないは大事だと思う。

107歳で今年の3月に亡くなられた桃紅さん。
私の生きた年月は桃紅さんの半生すらない。
年齢を言い訳になんてできないし、その歳になったからわかることがきっとあって「老いてはじめて選べるものがある」という桃紅さんの言葉に深みを感じた。
100歳を考えたらまだまだひよっこです。
前進あるのみ。

この先に何が起こるかもわからないし、やったことがどうなるかもわからない。無駄になるかもしれないし後かたもなく消えるかもしれない。それでもやらなければ何も始まらないしやらなければわからないことがある。

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