見出し画像

初恋相手は結婚相手かもしれない9

英語力の次に大変だったのは費用の準備。
交換留学なので自己負担は語学学校の費用、教科書代と寮費を含めた生活費のみ。ものすごく高い学部の授業料が免除されているので費用はかなり抑えられたと思う。
それでも航空券や保険料、VISAの申請料金や細々した費用を考えると150万円は必要だったので、一旦足りない50万円は奨学金を借りて帰国後半年間で返済しようと考えていた。
プランはできたので、1年の夏休みからアルバイトを始めて、3年生の2月までで100万円を貯める事を目標にした。


そこからの1年半は大学とアルバイト先の往復で終わった。
とにかく働いた。
大学生なんて遊ぶのが仕事だと思ってる人が多くいて、海外旅行に行ったり、飲み歩いたり、ディズニーランドに行く同期を羨ましく思いながらも1日6時間、週5日、花屋の店頭に立ち続けた。
花屋の繁忙期である彼岸、お盆、年末年始は12時間以上最大で16連勤したり、授業が少なくなった3年生の1年間は学内のコンビニで日中も働いた。1日4時間くらいずつ、週3日。
こうしてようやくギリギリまでかかって100万円を貯めて、私はめでたく留学に旅立つ事ができたのだ。

実際生活してみると、思っていた以上に自炊が難しい環境で想定以上に外食が増え、後半は生活が大変になっていった。生活費に圧迫され、アメリカにいる間に色々行ってみたいと思ったが、1人でNYに3泊4日の旅行が精一杯の旅行になった。それでも、勉強に集中する事ができたり、状況を見かねた友人たちが色んなところにドライブで連れて行ってくれたり、と楽しむ事ができた。

帰国後は予定通り、アルバイトを再開し早朝にホテルのレストランの配膳、午後から授業、夕方から花屋、という生活を半年して50万円はきっちり返す事ができた。(そのせいで体調を崩し、精神面もぼろぼろになり就活がまともにできないという弊害はあったが...)

だからお金がなくて留学できないという人はやる気がないんじゃないのかとわたしは思ってしまう。それか本気ではないか。私は本当に留学をしたかった、何に替えても。だから他の事には脇目を振らないようにして働く事を選んだ。
今はトビタテというすばらしい留学制度があり、もっともっと留学はしやすい環境にあるんじゃないかと思う。私も後1年遅く大学生になっていたらトビタテで留学できた。タイミングが悪いと当時は本当に悔しかったが、それだけ働いて、努力して留学をした経験は何にもかえられないと思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?