あの日、与那覇勇気は那須川天心に勝てた

*これは私と、友人の試合当時のメッセージのやり取りからの抜粋です。


天心くんは避けて打つ、カウンター狙いとシンプルでしたがそれを実行できるスピードと勘を見せましたね。
天性のものと培われたものがまだ多く見受けられ、格闘家がボクシングルールで戦っている印象でした。

与那覇選手、初めて見ましたがアマ経験有りの日本ランク上位だとはちょっと思えなかったです。
スピードだけ負けているとのことだったので定石のボディ攻めと見ましたが、私ならばインカウンターを狙わせ、魅せたい天心を追わせないですね。
当たったら纏める印象稼ぎを繰り返したいところです。
天心くんのジャブ、ストレートにイン&アウトの長短でフックを同時に合わせてみても面白かったのでは、と。

〈中略〉

◯◯さん、天心くんの分析、素晴らしいです。
与那覇選手の特徴もよく知ってらっしゃる。

触発されて、ちょっと戦術的なことに触れるとボディ攻めはストマックへのジャブがいいですね。
それを相手が左手で対処するなら上にストレートを伸ばし、右手で対処するなら左フック、何もしないならボディへワンツー。
更にボディはフェイントにして顔面へのジャブなど有効かと思います。
そしてジャブにはこちらもジャブ。
ただしそこでステップインです。
顎を引いて顔の前に右手を開きジャブを受け止める前提で。
そうすればスピード差も無効です。
踏み込んでいる分勢いも勝ります。
こちらのグローブに当たればどんなジャブでも緩衝にもなります。
そしてジャブのあとノーモーションのストレートが打ちやすく、更にジャブを返して体勢を元に戻します。纏められるならストレート系をもっと打ちたいですが、つなぎを短くすると当たりやすいですね。
逆ワンツーのパターンを織り交ぜてもいいでしょう。サウスポーですし。

これを繰り返すと相手のジャブが減ります。
この展開が続いてこちらのパンチの方が多くヒットすればポイントが取れますね。
そしてこうしていると普通はジャブの代わりに左フックが飛んでくるようになるのですが、サイドにスライドしながらダッキングの流れで左フックを顔面へカウンター。
右へステップ後、つなぎを短くショートストレートをテンプルか顎に。
左フックを打たれなくとも、前途のインカウンターの後にサイドステップしアングルが変わったらこのコンビネーションを中心にダメージを与えたいです。

くれぐれも追わない。
そうすると天心くんが距離を縮めてデビュー戦らしくジャブを突いてくる。
インカウンター発動。
サイドステップ。
ストレートには長短のフックを同時に。
動きが止まればボディへジャブ。
打ち終わりも狙いたいところですが足で逃げられてしまうので、同時がプランですね。
各ラウンドどちらかと言うと与那覇選手の方が多く当たった。
結果的に判定で勝ってしまう、というのが6Rですしできたかもなぁ…と思っています。

勝とうとしなくても、倒そうとしなくてもいいんです。
天心くん対策というより、リードジャブを制して誰が相手でも有効な戦い方のベースなんですが、シャクールと戦った吉野選手にも同様に試してもらいたかった方法です。
◯◯さんの分析を伺って、実際の天心くんを見るとこれで勝利が見えてくるかも、と。

ホントに天心くんはデビュー戦でも楽しませてくれましたね。
ますますボクシングにのめり込んでもらって、おっしゃる通り活躍するようになればボクシングもまた盛り上がってくれるでしょうね。

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