有川浩さん『レインツリーの国』

きっかけは1冊の本。

インターネットで「思い出の本の感想」を探すことにした主人公の男性。
偶然行き着いた「レインツリーの国」というブログに書かれていた「あの本の感想」

サイトの管理人にメールを送る男性「伸」。
そのメールに、律儀に返信する女性「ひとみ」。

メールを送り合う仲になり、次第に「会いたい」という気持ちになる。
そこから始まる行き違い、そして──


率直に思ったこと

私もきっと「青春菌」保菌者やろなあ。
私もきっと、いろいろなところで「違和感」を与えているんだろうなあ。

私の場合は「車椅子を使っている」という、誰が見てもわかる「配慮が必要な人」だから「周りの方々は心づもり出来ているだろう」けど。
見た目からわかりにくい障害がある方々は、大変だと思う。


「隠そうと思えば(不自然でも)隠せてしまう」

「隠すことは悪いこと」なんて、私は言えない。
私だって隠したかった時期があるから。

家を出るのが恥ずかしかった時期。
誰にも会いたくなかった時期。
そういう「時期」を越えて「今」がある。

綺麗事みたいに聞こえるけど、本当にそう。

いつからか、気にするの馬鹿らしくなった。生前からの友達も、仕事からの友達も、「肢体不自由の私」ありのままの「私」を受け入れてくれたから。
受け入れるしかなかっただろうね、交通事故に遭ったの自分らじゃないもんね。自分は五体満足だもんね。いいよね


僻みたい。すごく僻みたい。
「お前らは健常でいいよな」って、言いたい。


「レインツリーの国」総評

いいお話です。とっても。
自分だったら「伸さん」と同じことするだろうな、今こうやって賢しげに立っていられるのは、「伸さん」の間違いのおかげだなって。

私はこの本が大好きです。

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