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何が言いたいのかわからない問題への対処法

「うちの子、一生懸命喋ってくれるんだけど
何が言いたいのかわからないんですー」


そう打ち明ける親御さんは多いです。
これ、大人でもありますよね。


そう、今日はこれです。
「何が言いたいのかわからない問題への対処法」


結論を先に伝える方法がポピュラーですが
子どもにとっては「ケツロンって何?」。
別の角度からの攻略法をお伝えしますね。
その前にまず、これをクリアしましょう。

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私の作文教室で、一番最初に教えていることが
あります。大人にも子どもにも同じことを
教えます。何だと思いますか?


それは

「一文一義」(いちぶんいちぎ)


一つの文章に一つの情報だけ書くということ。
文章術の本には必ずと言っていいほど書かれて
います。


「今日体育の時間にサッカーをして
1点差で負けてくやしかった。」


この文章を一文一義で書くとこうなります。

「今日、体育の時間にサッカーをした」

(そして)「1点差で負けた」

(だから)「くやしかった」

これの何が良いって、わかりやすくなる!
これにつきます。あと、句読点を打つ場所に
悩まなくていいし、主語と述語もねじれません。
読む方のストレスも軽減されます。


最初はブツブツ切れた感じがして落ち着かない
のですが、これに慣れてもらいます。


とまあ、ここまではそこら中の本に載っています。
ここからが本題。問題は、これをどうやって
意識させるかです。


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ただ短い文章を書くのって、どう考えても
おもしろくないです(笑)あまつさえ作文が
嫌いな小学生が、喜んでするはずもなく。


中高生になれば、テストや受験という目的の
ためにしぶしぶやるのですが…。
そこで、こんなゲームを取り入れています。


「3文でビンゴ」


【用意するもの】

名刺サイズの白無地のカード
(100円ショップで売ってます。
100枚入りくらいのがあれば十分)。

【ルール】

①大人がカードに名詞を書く。低学年なら、特徴のあるものや食べもの、動植物などがオススメ。

②①のカードを伏せて置く。
③子どもに一番上のカードを1枚だけ引かせます。
引いたカードは自分だけが見ます。

④そのカードに書いてある言葉を、他の人に当てて
もらうゲームです。そのために、一文一義で
ヒントを3つ書きます。
⑤書けたら、ヒントを一つずつ順番に読みます。



一つ目で当ててもらえたら10点。

二つ目で当ててもらえたら5点。

三つすべて読んで当たったなら3点。


つまり、書く順番も点数に影響します。
一文一義で書く練習をしつつ、
「どう書けば相手にわかってもらいやすいか?」
という視点も養えるのです。


ヒントを書く時に守るルールがあります。

★文字で説明しない。

例)「ひらがなで3文字です」
「漢字で書くと〜です」
「あで始まって、おで終わります」は全てNG。
★英語で説明しない。
例)「英語で言うとアップルです】はNG。
★反対語で説明しない。
例)「白の反対の色です」はNG。
★発表する時にジェスチャーを加えない。
あくまでも、文章だけで相手にわかって
もらうゲームです。



では、実際に例を挙げて説明しますね。

カードに「犬」と書いてあったとします。

①4本足です
(馬?イス?ウミガメ?)

②ペットショップに売っています
(じゃあ、これ3つとも違うなぁ…)

③人の役に立ちます
(あっ!犬だ!)

 

こんな感じです。
これだと③で「犬だ!」とひらめきますね。


でも最初にいきなり、こう書いていたら?

①ワンワンと鳴きます

すぐに「犬だ!」とわかりますよね。



このように、

何を最初に持ってくれば、
相手がイメージしやすいのか?

を考える練習になるのです。


小説などでは、冒頭に伏線を張って
すぐにゴールにたどり着けないようにする
というテクニックを使いますが
それはもっと上手になってからでよろし(笑)


お家でやるときは、

ママが問題カードを作り
→子どもがヒントを書き
→パパやきょうだいが答える

なんていう風にすると楽しいですよ。


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高得点を狙いたいけど、一つ目のヒントでは
どうしてもたどり着けない言葉もありますよね?


そんな時は「一番最初に種類(〇〇の仲間)を
伝えてみよう」
とアドバイス。答える側は
グッとイメージしやすくなります。


このゲームの良いところをもう一つ。
お子さんに合わせてレベルアップが
可能なことです。


最初はわかりやすい名詞や人物名から。
次は目に見えないけど身近なもの
(風とかにおいとか)
→形容詞や動詞(楽しいとか歩くとか)


というように、少しずつ難しくしていきます。
大人向けの講習の時も好評なメニューです。


「もやし」というワードの時、
「シャキシャキです」とヒントを出して
答えが見事にバラバラになったことも(笑)


人によってとらえ方の違うヒントは
誤解されやすい
という勉強になりました。


「恋」の時も面白かったです。
ちなみに、名回答だなと思ったのが
「芽生えるものです♡」。


3ヒントで答えが出なかったら、4つ目を書いて
点数を1点にする特別ルールもアリです。


それでもわかってもらえなかったら?
答えを明かし、解答者に聞きます。
「どう書けばわかりやすかった?」


これも立派な勉強ですからね。


喋ればすぐに伝わることも、こうして文章に
起こすと長くなる〜(笑)


最後まで読んでくださった皆様、
どうもありがとうございます!
今回はここまで★




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