天と、結ぶ。〜出雲での約束〜3
小さなどんぐりと何やら啓示らしき壮大な私のテーマを抱えて帰路についたあの日から、4年の月日が経ちました。
迷い・不安が完全に払拭されることはありませんが、あの一言が響き渡った後は作品を創る意味を問うより、この道に生きることに腹を括れたことが大きな進歩だったように思います。
自分で言うのもなんですが、若い頃の方がよほど現実主義だった私が最終的に行き着いた道。
それはなんの保証もなく周囲からも心配され一見お先真っ暗のようでした。
しかし決して元に戻らない時間の中で生きるのなら、自分くらいとことん信じて付き合っていくほうが、失敗はすれど後悔がないように今は感じています。
多少スタートが遅くとも気にすることはありません、自分が一番しっくりくる頑張り時というものがあるからです。
形になるまでは、みんな見えないところで悪戦苦闘しているものですよね。
『愛と平和』
普遍的なようで
あの頃とは全く異なるニュアンスに感じられるのは、世界的な過渡期の真っ只中にあるからでしょうか。
世界は一瞬にして変わることを特に身をもって感じた近年、私は私なりに、自身のフィルターを通してそれを描き留めたいと挑んでいます。
あの日結んだ、出雲とのご縁を忘れない為にも。
「天結」
エリー秀仙 潔斎展より
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