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【読書】幸福の「資本」論 


理屈のうえであらゆる「自分」になれるなら、
いまの自分を肯定することが難しくなってしまう

幸福の「資本」論より

という、なんだかドキリとする文章から、どんどん引き込まれて、しかも、その勢いを止めないような文章だったので、とても読みやすい本でした!

この本では、幸福の条件を

①自由…お金をどのくらい持つか
②自己実現…好きな仕事で稼ぐ
③絆…家族や友達

としています。

①お金についての根本は、

No money No freedom

自由=お金、の価値観です。

これを、ものすごく具体的な数字で、お金と幸福のシンプルな法則を説明されています。
お金に無頓着な私ですが、すっと入ってきやすい説明となっており、お金にブロックがあったり、経済が苦手な方にもおすすめです。

②の稼ぐ、は、高齢化が進んでいて自分が80歳まで働くとしたなら、好きなことで稼ぐように全振りしちゃったら⁇という話。
(文章に熱があるので、本当に読みやすい)

1番気になったのは「学習性無力感」
これは、犬を使った心理実験についての話です。

嫌いなことをずっとやっていると、いつしか、嫌いなことをするために生きているのが当たり前になっていって、嫌いなことに抵抗しない自分になる。
誰しもが、経験したことがある感覚だと思うし、私自身も今もこの中にいるのかもなぁと。

③の絆の話も色々盛りだくさんで、
セロトニンの話から展開される、ネガティブな人こそ最も楽観的になれるから良い環境に身を置こう!という話も面白かったですが、

ドキリとしたのは、

喜びを失うことで悲しまなくてもいい生き方

幸福の「資本」論より

という文章。

ヒトは不幸からの回復力を手に入れるために、
幸福を犠牲にしています

幸福の「資本」論より

の文章も素敵で、ものすごく心当たりがありまして。

悩まない人って、悩まないって生き方と引き換えに、もう好きなものがなんだったか、忘れちゃっているのかもしれないな、と、考えさせられました。

だから、ずっと好きなものに会いたがっている。

きっとそのためには、悩むことに向き合う自分でないといけないのかもしれません。

本の最後のほうにあった、

ひとは、
自分と似ているひとからの助言が
もっとも役に立つ

幸福の「資本」論より

に、力を貰って、いつかそんな日が来た時のために、ちょっとずつ変わっていこうと思いました。


タイトル: 幸福の「資本」論
著者: 橘 玲
出版社: ダイヤモンド社
発売日:2017/6/15

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