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いつかの私へ、1月20日の私より

誰も長文を書けなんて言ってないとふと思った。そういった思い込みから抜け出す1年にしたいので、いつかの私へ、今日の私から何か残そうと思う。

娘を産んでから9ヶ月ほど経った。「母」と「妻」の両立に戸惑う日々だ。正直、この戸惑いが終わる気配はない、一生ないのだと思う。

産後2ヶ月で仕事に戻ったものの、気持ちとしては「戻った」とはやや遠いところにいる。たぶんそれは夕方以降に開催される知人のイベントや会食に参加してないからだ。

仕事なのかプライベートなのか、よくわからない宙ぶらりんなあの時間が大好きだった。

今日、娘を母に預けてクライアント先の新年会に参加した。彼女を私無しで過ごさせることにドキドキしていたけど、それ以上にワクワクしている自分がいた。

「なかなか寂しい時間を過ごしたな」なんて思いながら、友人との待ち合わせ場所にたどり着く。数分後、友人が現れ「最近どう?」なんて話しながら会場に向かった。

会場はたばこの煙がもくもくし、お酒を注ぐ音がしている。今年はこういう一年にしましょうという挨拶に拍手をしたり、去年はこうでしたというスピーチにうなずいたり。会議では話さないような、くだらない近況報告に手を叩いて笑ったりした。

20時手前、娘をピックアップするために途中退席した。「まだ帰りたくねえ!」と吐き捨てながらも、3時間前にわかれた娘が恋しかった。

帰りの電車のなか、自分に違和感を感じた。コートや服についたにおいが、嗅ぎ慣れた夫の煙草のにおいではなかったからだ。

「なんか別の男に抱かれたみたいだな」そう思いながら、私は一人の女から母、そして妻に戻るのだ。

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