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Thank you, honeyと言いたい年頃

週末ワシントンDCに行った時に、トレードセンターの地下に車を停めた。誰でも利用できるが、政府の建物なので入口でチェックがある。セキュリティーガードは、推定20代後半から30代前半ぐらいの男性。運転席の夫が「男・対等・カジュアルモード」に喋りを切り替えて、銃や爆発物などを積んでいないか、今日はどこに行く予定なのかなど手短に話す。締めくくりは"Thank you, man”だ。

「こういう場面で、わたしも”Thank you, man”って言ってもいいかな?」と夫に聞いてみた。「いけないわけじゃないけど、ちょっと変な感じがする」という答え。「じゃあなんて言えばいい?」「やっぱり”Thank you, sir"じゃない?」サーか。うーん、ちょっと納得がいかない。Sirだとフォーマルか、こっちが年下っぽい感じだ。Thank you, manに匹敵するカジュアルかつ大人の言い方をしたいんだよなあ。「そうだ、そろそろ"honey"を使おうかな」

ここでのhoney呼びは、カップル同士で使うものではなく、全くの他人に使うもの。そもそもうちではhoney, baby, sweetheart, darlingなど一切使っていないので、そっちは関係ない話である。

知らない人への"honey"は、主に中年以上の女性が年下の人に話しかける時に、親しみを込めて最後に添える印象だ(男性の中にも使う人もいます)。レストランやお店でもよく耳にする。ご婦人からHi honey, thank you honey, have a lovely day honeyなどとやさしく言われると、ほわっといい気分になる。蜂蜜のイメージが良すぎて、baby, sweetheart, darlingよりも断然honeyが好み。

この、年上の包容力を感じさせるhoneyをそろそろわたしもマスターしてもいいのではないか。明日の朝、いつものコーヒーショップでまず挑戦してみる?顔見知りすぎて、向こうがびっくりするかな…

Honeyの省略版にhon(ハン)もあるのだが、短いだけに発音が難しくてハン?って失礼な聞き返しに聞こえたら困るな、と思ってまだ口にできていない。

生きるって奪ってゆくこと蜂蜜のあまさがゆるく喉を刺す朝/毛糸


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