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まずは子どもの心を掴むべし!?長期的な信頼を得るマーケティング戦略

こんにちは。イーライフのアドバイザー水野です。
企業コミュニティのちょっといい話vol.13「記憶のメカニズムを活用!コミュニティでの体験が紡ぐ、顧客と企業の関係記憶とマーケティング」では、個人が経験した出来事に関する記憶、いわゆる“エピソード記憶”が、長期記憶に残るためのカギであることを紹介しました。

そのエピソード記憶の中で強力なものが「子どもの頃の体験の記憶」です。みなさんも、大人になった今も忘れずに思い出せる出来事があるのではないでしょうか。

かくいう私も、いくつも憶えていることがあります。そして、このコラムを書きながら子どもの頃の遠い記憶を辿っていると、「あれは企業のマーケティング戦略にハマっていた」と気付いたエピソードがありました。

私はトヨタ自動車のお膝元である愛知県出身なのですが、近隣在住の小学生は高学年の社会見学で必ずトヨタ博物館を訪問します。トヨタの歴史や自動車の性能について説明されたシーンはまったく憶えていないものの、おみやげでもらったトヨタ2000GTのプラモデルのことは鮮明に記憶に残っています。

車体の後部からバーを差し込むことによりバネを引き、レバーを解除すると走る仕掛けになっていて、これがまたよく走るのです。子どもの心を掴むこうした取り組みが、大人になってトヨタ車を選択するきっかけづくりになっているのですね。

他にも、キッザニアに代表される職業体験や工場見学も、印象に残る体験といえます。また、学習カリキュラムも有効です。夏休みの自由研究の題材なども考えられますね。

面白い例を挙げるなら、森永製菓が1999年度より20年間実施してきた「森永リトルエンゼル育成無人島探検隊」です。これは、子どもたちに無人島で5泊6日の大冒険を体験してもらうという画期的なプログラムで、とても興味深く感じました。

子どもの頃のインパクトが強い体験は、大人になった今でも長期記憶として鮮明に憶えているもの。長期戦略で子どもたちの心を掴むことが、企業マーケティングにおけるテクニックのひとつだと思い知らされました。