178. みんなちがって、みんないい
「みんなちがって、みんないい」
と、謡った詩人
金子みすゞは、
長門市仙崎で生まれた。
だからかどうか、
長門には、
多様な才能が
集まっている。
昨日お昼を食べた、
音信川沿いの
カフェTreの店主も
そんなお一人だ。
彼女の「ひるめし」は、
小さな絶品が盛りだくさん。
一つ一つが
丁寧に作られている。
中国まで行って手に入れた
お酢や香辛料と
長門の食材が見事にあって、
いつもの野菜が、
いつもとゼンゼン違う
香りと味になって現れた。
才能だなぁ。
嬉しくて、
美味しくて、
ご飯粒ひとつも残さず、
きれいに平らげた。
カフェTreは、
古民家をリノベした
建物の2階にある。
あまりにボロボロで、
リノベなんて絶対無理!
と、まちの人は皆思ったそうだ。
そのボロボロ古民家に
惚れた建築士が
借金をしてリノベした。
一級建築士の
木村大吾さん。
その昔、
旅館の寮だった建物は、
今、だいご長屋と呼ばれる。
彼がフェイスブックに
アップしていた
だいご長屋のリノベの様子を
私はイギリスで
ワクワクしながら
フォローしていた。
挙げ句の果てに
長門湯本に移住した。
大正解だった。
こんなに
生活の質の高い場所は
そうそう無い。
カフェTreは、
夜になるとバーに変身する。
The Bar。
The Barの店主で
バーテンダーの
黒田さんも
素晴らしい才能の持ち主。
私の稚拙な
バーとカクテルの定義を
華麗に書き換えた方だ。
古き良き日本家屋の
美しさを残した
だいご長屋の窓辺に
座って音信川を眺める。
心が和む。
才能溢れる
心づくしのご飯と
季節のカクテルもある。
「みんなちがって、みんないい」
多様な才能が集まって
ここだけにしかない
価値を創り出している。
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