127 僕の価値観を、ただ押し付けているだけだったのではないかと不安になっている
週末、2年3ヶ月間のプロジェクトが終わりました。
中学校から野球をはじめた3名の3年生。僕に課せられたのは、彼らが「最後の中体連で試合に出られて、野球を楽しめるようにする」という命題でした。
公式戦でヒットは打たせてあげられなかったけれど、出塁して走ってホームに滑り込んだり、ヒット性の当たりを見事にキャッチしていたり、大事な場面で代打で出られたり。勝敗を分けるエラーをしてしまったのも、試合に出られたから。そして、その失敗が、彼らにとって人生の糧になっていってくれたら僕は嬉しい。
人生で忘れられない体験を、つくることができていたら、このプロジェクトは成功だったと言いたい。
ただ、いつも思うのは「僕の価値観を、ただ押し付けているだけだったのではないか」と。「教える」と「学ぶ」のバランスは、これでよかったのか、と。そういう気持ちになっている。
ベストメンバーで最初から最後までいく野球じゃなくて、もっとアメリカみたく投手が1試合で5人登板したり、守るポジションも控え選手と交代しながらいろいろなところをやって、勝つことは少ないけれど「楽しさ」全開の野球を、いつかやってみたい。そうできずに、勝つことを選んでしまっていた自分で良かったのだろうか、と後味がすっきりしない気持ちでいる。