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ヘナが向く人 ヘナが向かない人

インドでは一般人がヘナを暑さ対策によく使う。

ヘナは冷やす効果がある薬草なのでピッタの増悪を鎮静すると言われている。

暑くてたまらない日はインドの家庭では午前中からヘナを頭にたっぷり乗せたり、お互いに掌にヘナを乗せあったりして数時間かけて身体にヘナが浸透するように冷やす。
抜け毛防止や白髪染めとしてインドではヘナを使う。

頭全体にたっぷりとヘナをのせる



また結婚式で花嫁は全身にメヘンディというヘナをペースト状にしたものでペーズリー模様を描く。

インドの夏は凄まじい。
外の直射日光が当たる場所では暑いというより皮膚感覚として痛暑いと表現できるだろう。
空気を吸い込むと暑い空気が鼻孔や口から入ってくるのがわかるくらいだ。


だから乾燥しているためホコリも目や鼻や口から入りやすくなり、そのために女性はストールなどの巻物を首にかけ、外で鼻や口を覆う。

そのくらいの気候ならばヘナをすることが心地よく感じるが、日本の気候とインドの気候は明らかに違う。

真冬の寒い日にヘナを頭に乗せた女性が冷えて頭が痛くなったと言っていた。

ヘナを進められてやってみたが冷えて風邪を引いてしまったという方もいた。

もともとヴァータ体質で髪は潤いがなく、きめの粗い髪質で寒さに弱い方なのにヘナを数ヶ月やめずに続けてしまったため彼女の髪は更にゴワゴワになり、寒さにも更に弱くなってしまった。

アーユルヴェーダを学んだ私の女医はカファ体質なため、ヘナはしない。

カファ体質は冷えるとその冷えが長引いてしまうので、カファの様々なグナが心身に現れるからだ。

ヘナは血液を浄化すると言われているが万人に共通して良いとはけして言えない。
アーユルヴェーダでは、ピッタが増悪して特徴が出ている人の血液の浄化のためにいいのだと教えられていることを知らないのか、商売のためなのかはわからないが健康を壊すような使い方はしないでもらいたい。

もちろんピッタが増悪することで抜け毛がひどくなり、はげてしまったり白髪が多くなっているのか、よく自分でも確かめてほしい。
ピッタ体質の人の外見はいつも少し油っぽく血色がよいことも特徴の一つでもある。
頭に血がのぼるという表現があるが、頭が熱くなりやすい人にもお勧めだ。

せっかくアーユルヴェーダを学んだのだからすべてのドーシャに効くハーブという考えはアーユルヴェーダ的ではない事を理解すればヘナの取り扱い方も間違えないですむだろう。


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