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体質別に選ぶ15のアーユルヴェーダマッサージオイル

基本的にアーユルヴェーダのオイルは予めハーブを下処理してオイルに加えて作られます。
アーユルヴェーダの薬草オイルは全身マッサージだけでなく点鼻、点耳、点眼に使用され、いくつかの薬草オイルは経口摂取もされます。

ドーシャとは簡単に言うと自分の体質のことです。
自分のドーシャ ヴァータ、ピッタ、カッファのどれか・プラクリティ・ヴィクリティを判断してその時、その状況にあった薬草オイルを選びます。

※詳しく知りたい人はこちらから


ドーシャによるベースオイル

ごま油 ー 少し温める作用があります。ヴァータドーシャに最適でカッファドーシャにも使えます。

ココナッツオイル ー 冷性作用。 ピッタドーシャに最適です。夏の間や高温多湿な場所に向いています。カッファドーシャには不向きです。

ひまし油 ー やや温める作用です。ヴァータにもカファにも向いています。

マスタードオイル ー 温める作用が強いオイルです。カッファドーシャには理想的です。ヴァータドーシャが使っても問題ありません。熱を持ちやすい性質のピッタドーシャには不向きです。

ヴァータプラクリティのためのマッサージオイル

ヴァータが上がっていると肌が荒れ、筋肉、骨、関節、神経が弱くなります。
シラバラ タイラ ー 神経を落ち着かせる優れたオイルです。
バラスワンガディ タイラ ー 神経、筋肉、骨を強く保つためのオイルです。
ラクシャディ タイラ ー 骨と関節のケア
マハマシャ タイラ ー 筋肉のかさばりを改善し強くします。
※タイラとはオイルのこと

ピッタプラクリティのためのマッサージオイル

通常ピッタは熱の問題に悩まされます。灼熱感、ほてり、皮膚炎など。
全てのオイルはココナッツオイルがベースです。

マンジシュタディ タイラ、エラディ タイラ、アヤパラケラ タイラはピッタが上がっている人が毎日マッサージに使用するオイルです。

カッファプラクリティのためのマッサージオイル

ごま油、ひまし油、マスタードオイルをベースにしたオイルです。
カッファが上がっていると関節や筋肉のこわばりの問題を持ちやすくなります。
ジンジャーやその他のスパイスが入っているマリチャディ タイラ、
カルプラディ タイラ、カルパサティヤディ タイラ、ラバナ タイラ
はカファが上がっている人やカッファ障害に向いています。

トリドーシャのためのマッサージオイル

※トリは3という意味。
3つのドーシャすべてのバランスをとるための理想的なオイルです。
ナラヤナ タイラ、マハナラヤナ タイラ、ダヌワンタラム タイラ

オイルの量
ドーシャによって使用するオイルの量は違います。

ヴァータが上がっている人には大量のオイル、ピッタは普通の量、カッファには少ない量です。

オイルの温かさ
ヴァータとカッファは性質と反対で温めたオイルを使用します。

スチームセラピー
オイルでマッサージ後は浸透をよくするため、ヴァータとカッファには通常、強めのスチームやスチームサウナを10分行い、ピッタは軽く数分だけ低温でスチームサウナします。

入浴
スチームサウナなどない場合は
マッサージの後はヴァータとカッファは温かいお湯に浸かり、ピッタはぬるい湯に浸かります。

ごま油、ココナッツオイル、ひまし油、マスタードオイル比較まとめ

ごま油はヴァータドーシャにとって普遍的なオイルです。

内服、外用、オイルの調剤までごま油は万能に使用されます。
経口摂取用の薬草オイルはごま油から作られます。
ごま油ベースのラクシャディタイラは骨レベル、筋肉、じん帯の組織の奥深くまで浸透します。
しかしごま油の問題点は皮膚病にはあまり適していないことです。
皮膚病のほとんどがピッタが上がったことから生じるので温める作用のごま油はピッタを上げてしまうからです。
それに対し、ココナッツオイルは保湿効果があり、肌をなだめて落ち着かせるので様々な皮膚病に使用されています。
インドの南にある暑いケララ州ではココナッツオイルベースの薬草オイル作りが主流です。
そのためココナッツオイルベースの薬草オイル名には語尾に" ケラ タイラ "が入っています。
Ayyapala keratailam - 皮膚炎、乾癬、湿疹など
Kayyanyadi keratailam ー 真菌感染症など
Durvadi keratailam ー かゆみ、創傷治癒
Dinesavalyadi keram ー 創傷治癒

したがって肌に深く浸透させて筋肉や骨に到達させたいならごま油ベースの薬草オイルを、オイルが皮膚にとどまる必要があって皮膚病を治療する場合はココナッツオイルベースの薬草オイルが適しています。

但し、それぞれに例外もあることも知っておきましょう。

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