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03_小学校受験をする目的の明確化

目的を明確にする必要性

ビジネスでもミッション・ビジョン・バリューを定める企業が多いと思いますが、小学校受験でも家族内で目的を明確にしておくことが重要です。
そうじゃないとお金と労力を大量に投下する小学校受験中に、心が折れてしまう可能性すらあります。

なんでこんなにお金を払う必要があるんだっけ?
なんで遊びに行かずにこんなに子供に勉強させてるんだっけ?
なんで小学校受験をするんだっけ?

と自問自答するタイミングが多かれ少なかれ誰にでも訪れると思います。家族で(少なくとも夫婦で)この問いに同じ見解を持ち、答えを明確にしておくことでブレずに目標に向かって最後まで努力し続けられるようになると思います。

我が家の小学校受験の目的

我が家の小学校受験の目的は「受験勉強に縛られない学生生活を送ってほしい、そのために大学までエスカレーターで進学できる小学校に入学させたい」ということで妻とも合意をしていました。
私自身が大学まで入試が不要な私立中学に入学し、中高6年間は部活に専念できた環境が本当にありがたかったと思っています。もちろん勉強が大事なことは理解しています。私も学校内の試験に向けた勉強はそれなりにやりましたが、多分受験勉強とは比べ物にならないと思います。
私にとっては部活から学んだチームワーク、体力、最後までやりきる力、先輩後輩との関係構築等が、その後の人生で大いに役に立ったと思っています。特に受験勉強のことを考えず、部活に専念してやりきれたからこそ多くのことを得られたのだと考えています。
そして娘達にも何か熱中できることを見つけ、それに専念できる環境を作ってあげたいと願い、小学校受験をすることにしました。

もちろん小学校受験をする目的はご家庭によって様々だと思います。

  • 自分の母校に入学させたい

  • 一貫教育で一生涯付き合っていける友人に出会ってほしい

  • 小学校受験のハードルを越えた子供達の中で切磋琢磨して成長してほしい

  • 中学校受験に向けた勉強を教えてくれる小学校に入学させたい

  • 共学ではなく男女別学の学校に子供を入学させたい

  • 子供の性格に合った教育方針の学校に入学させたい

  • 少しでも良い教育環境で学んでほしい

  • 英語やICT教育などの私立学校の先進的な教育カリキュラムが魅力的

ぜひ小学校受験をされる方は夫婦で小学校受験をする目的について話し合ってみることをおすすめします。

小学校受験反対派 / 不要派から寄せられる声

1つ前の記事でも書いたように小学校受験にチャレンジする家庭はまだまだ少数派ですので、小学校受験をしているという話をすると、小学校受験反対派 / 不要派から色々な言葉を投げかけられることがあります。もちろんどちらが正解とか不正解はありません。家庭によって様々な教育方針があるのは当然です。私も小学校受験中に小学校受験反対派 / 不要派から多くの言葉を投げかけられたのですが、コンサルらしくそれに対して私なりの考えで全て論破していきたいと思いますw

「小さいうちからそんなに勉強させてかわいそうじゃないの?」
これが一番多く言われた気がします。親がガミガミ怒鳴りながら子供に勉強させていたらそうだと思いますが、少なくとも我が家は全くそんなことはありませんでした。
小学校受験は学校によって異なりますが、主にペーパー、絵画、巧緻性、生活習慣、行動観察(子供同士で遊ぶ等)、体操が試験科目になります。
ペーパーは国語や算数っぽい問題だけでなく、季節等の一般常識を問う問題も多く出題されます。我が家は年少の秋から2年間かけて季節の行事をしっかりと祝い、実際に子供たちに体験させることを心掛けていました。例えば春にはタケノコ狩りに行き、こどもの日は菖蒲湯に入って柏餅とちまきを食べ、夏はキャンプに行って川遊びや虫取り、十五夜には天体望遠鏡で月を見てお団子を食べ、ハロウィンには手作りの仮装をしてパーティー、冬はスキーやスケートをする、等。日本は様々な季節のイベントがあっていいですよね。これ子供だけじゃなく親も普通に楽しいと思います。
またペーパー以外の試験項目の対策は絵を描いたり、工作をしたり、運動したり、子供同士で遊んだりと、やらせてかわいそうと思うようなことは全くなく、むしろ子供達もすごく楽しそうにやっていたと思います。通っていた幼児教室の授業も子供たちを楽しませる工夫や雰囲気作りをしてくれていました。巧緻性や生活習慣対策には家庭でのお手伝いも大事なのですが、やらせているうちに自発的にお手伝いをしてくれるようにもなり、良いことだらけです。
特に目的意識もなく公園で遊ばせる、おもちゃやおままごとで遊ばせる、テレビやYoutubeを観させるよりも、よっぽど楽しくて充実した日々を送れると考えています。

「今の子が大人になる頃には学歴なんて関係ないんじゃない?」
これもけっこう言われましたが、私は全くそうは思っていません。特に初対面だとなんだかんだ経歴、学歴、職歴によって印象は変わると思うし、コンサル会社のメンバー紹介には学歴まで記載することもけっこう多いです。日本だけではなく海外でもそうです。もちろん学歴なんて全く関係ない仕事も沢山あるし、学歴がなくてもビジネスで成功されている方は沢山いらっしゃいますが、学歴はあって損することは全くないと思っています。それが20年後に変わるとは思いませんし、その兆しも感じていません。
また学歴以外で大事なことって何でしょうね。様々な経験、友達作り、スポーツ等でしょうか。受験勉強をしなくていい環境の方が、こういったものに取り組める時間も気持ちの余裕もできるのではないかと思います。

「大学まで人生のレールを敷いちゃっていいの?」
確かにぼんやりとレールを敷いてしまっているかもしれないですが、決して悪いレールではないと思うし、子供がそのレールを外れたくなったとしても、子供が決めたことなのであれば受け入れて全力で応援するつもりです。
受験勉強にとらわれない学生生活を送れるようになることで、自分の好きなことややりたいことを見つけやすくなり、むしろ可能性は広がるのではないかと思います。もし子供が専門的なことに興味を持って大学進学ではなく専門学校への進学や高卒での就職を希望することになっても全然OKです。

「そんなに準備しないと受からないものなの?」
もちろん幼児教室に通わず、小学校受験の準備をしないでも合格する超ポテンシャルの高い子はいるかもしれません。ただ、少なくとも私の娘たちの通う小学校の他の子たちの話を聞くと、そんな子は1人も聞いたことはありません。皆さん1~3つぐらい幼児教室に通い、親も全力で取り組み、相当な準備をしてきたご家庭ばかりです。上記のような複数の試験科目はやはりちゃんと対策をしないと倍率の高い小学校を合格するのは難しいのではないでしょうか。

小学校受験中は様々な言葉を投げかけられると思いますが、目的を明確にしておくことで周囲の言葉に惑わされることなく取り組めると思います。小学校受験は一度足を踏み入れると抜け出せない沼のようなものです(沼については別途記事書きます)。是非取り組み始める前に目的を明確にしておきましょう。