前書き/キャンペーンデザイナーズノート
2019年の1月頃から、自分の周囲で「ソードワールドを遊んでみたい」という声をちらほら聞いた記憶があります。
ソードワールド2.0に版上げされてからは遠ざかっていましたが、初代ソードワールドとは長い付き合いでした。オフライン、オンラインを合わせて10年で300回程度の卓を囲んだと思います。
同年の2~3月に何人かをお誘いして、ソードワールド2.5のお試し会を行い、ポジティブな感想を頂いたこともあり、
「長期キャンペーンをしよう」という雰囲気になりました。
キャンペーン。それは、物語として連続したシナリオを複数回プレイし、一つの大きなストーリーを描くという遊び方です。
ソードワールドはキャラクターの成長がとても楽しいシナリオであり、キャンペーンとの親和性が高いシステムです。
そして、世には多くのキャンペーンが組まれ、そのほとんどが頓挫すると思っています。
理由は卓によって様々で、一概には言えませんが、もっとも多い頓挫の理由は
「予定調整が面倒になる」ということに、ある程度の同意が得られるかなと思います。
大変なんです、予定調整。
返事がもらえない、突然のキャンセル、出欠返事の期限までやきもきする主催。そして合致しない予定。
それに加えて市販シナリオを使わないGMは自作シナリオも執筆します。もうこの時点で主催GMのMPは0ですよ。
それでいてプレイヤーに卓を楽しんでもらえなければ、次回以降の出席状況に差し障る。
つまり出欠の返事が遅くなり、キャンセルも多くなる。負の無限連鎖です。
そんな「オフラインによる長期キャンペーン」を、去る2020年3月に完結・完走しました。
開催期間12ヶ月。開催回数25回。メインストーリー全21話。
主催である自分自身ですら信じられない。幸せな形で完走出来たことに感慨を覚えました。もちろん、卓と会の運営に情熱を捧げるのは当然ですが、最後まで付き合ってくれたプレイヤーの皆さまには感謝してもし切れません。
とは言うものの、多くの工夫を盛り込んだのは事実です。
「長期キャンペーンは大体うまく行かなくなる」という前提の元で、それでも楽しいゲームを共有するために考えたノウハウのあれこれ。
これらを公開することに需要があるかわかりませんが、幸せな記憶をより強いものにするため、文章にしてみることにしました。
キャンペーンのタイトルコールとストーリーラインをまず公開し、それを元にシナリオ・セッション・運営で工夫した点をデザイナーズノートとして併記していきます。
運営兼GMをすることが多い方々向けの記事となります。序盤は無料で公開しますが、そのうち有料記事にすることをお許しください。
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