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5.心・技・体の鍛練こそ英語対話の上達法

前回の投稿で、以下のような内容を述べました。
 
私の経験から言うと、日本人の英会対話力が弱い原因は主に3つあります。
1つ目は、学んだことを実際に使う場がないこと。(体)
2つ目は、日本と英語圏の文化や言葉の作りが異なるため、心理的な障壁が存在すること。(心)
3つ目は、単語や表現法を知らないことがあります。(技)
 
従って、英語に対する「心、技、体」を鍛える場が不足していることが問題なのです。
 
その前に、「英語を喋れるが話せない」とも書きました。
我々が求めているところは、日常英会話レベルではなく、雑談であっても主導権を取れる力、また、伝達力、討論力、質問力等の対話力です。
 
「喋る」と「話す」の違いってなんでしょう? 翻訳機にこの日本語を通すと、両方ともtalkと翻訳され何の違いも現れません。
 
話しを分かり易くするために、私なりの解釈でストーリーを進めましょう。
喋る=tell, speak          対話する=talk.
 
もっと分かり易いうならば、下記の言葉を引用しましょう。
「オウムは喋れるが話せない」
話すには、伝達したい内容を考えてそれを言葉にする一連の作業が求められます。喋る程度であればシチュエーション英語のように、言い回しを習ったとおりに使えばいいのですが、自分の意見を求められたときは、自分の考えを頭の中で整理しそれを英訳して言葉として口から放出しなければなりません。
その話すための一連の作業に慣れていないので対話できないのです。
 
従って、話せるようになるには、その一連の作業をし慣れなければなりません。
その為に必要なのが心技体なのです。
 
しかし、上記されたものは(体)だけの話です。(心)(技)の特訓も合わせて必要となります。
 
(心)では、両刃の剣、日本的な精神文化の美を保ちつつも、その殻から脱皮する必要があります。英語を話すためには
● 遠慮をなくし、単刀直入な文章を作る必要があります。
● パーフェクトを求めずアバウトな言葉と文章を作る考えが必要です。
● 言い切る力も必要となります。
(※エピソード3)
 
(技)いろんな分野に出てくる単語や表現法の不足を補う事が必要不可欠です。
● まずはスローでもかまわないのでニュース記事や出来事のインフォメー
   ションを英訳し表現し慣れる。
● 英文ニュース記事を音読し英語に対する5感(読む・発音・聴く・瞬時
   読解・表現)を鍛える。
● 英対話における主導権をとるために、質問力すなわち疑問形の作成に力
      を入れる。(ここには「心」にもつながります、すなわち、失礼になる
       かな?時をまわすと疑問形を作りづらくします。)
 (※エピソード4)

そうなんです、当たり前の事ばかりなんです。 英対話力向上に近道や早道はありません。 徹底的なと辛抱強い稽古と繰り返しなんです。
 
それがいやなら、AI搭載の通訳機をお使いください。

 ※エピソード3)単刀直入
私が日本へ赴任してきた時、「○○さん、他人の家の居間へ土足でずかずかと上がり込んでくるような言い方をすすね~。それじゃあ~、日本では成功しませんよ!」と言われ嫌われた。
 北米では、1日働けば次の日からは10年選手のような口の利き方をする。 日本では10年勤務の社員でさえ「まだまだです」と謙遜な意味を含めた表現をする。 この違い分かるかな? そのような遠慮なしで話しかけてくる人々と互角に戦ってきた私なので、日本語でも遠慮のない単刀直入な話し方になっていたのでしょう。
 と言うよりは、北米本社からの詰問に“Why?”が連発されてくるので、日本のような「日本人の○○さんなら、我々の言いたいことが分るでしょう?」なんていう曖昧な説明に対して「そうですね~」なんて言えないのです。 それこそ「Why?」を連発して問い質さないと。
 英語が口から出やすくするためには、相手に何を言っているのか理解してもらうためには、遠慮のない作文が必要なのです。 こつは、主語+動詞を最初に明確に出す事。

エピソード4)質問力
そうじゃなくても、日本人は相手に質問を投げかけることに躊躇する文化がありますよね。質問すなわち失礼に当たる感覚がありますね。ところが、英語圏の人たちは、日本人では最も失礼とされる「なぜ?=Why?」を連発します。会議の場では「Why?」が機関銃の弾のように飛び交います。本当に納得がいくまで連発します。従って、会議の後は全員納得し、後になって「僕は本当は・・・」と言う言い訳や愚痴が出ないのです。
 私も社長時代3Why運動と言うのを提唱し、納得いくまで話し合うことを奨励しました。特に役立ったのが、売り上げが落ちた時に営業部長にこのWhy?を投げかける時でした。問題の根本が見えるまでWhy?を出し続けるのですから明快な答えが出てきます(本当の原因が見えてきます)。



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