気品あるブロークン

外資系の社長になるまでの英語経歴を活かし、英語への誤解を解きながら、中級以上の社会人を対象に話す力を養う「実践・英対話道場」を主宰しています。日本人が英語が苦手なばかりに世界で損をしている姿はもう見たくない! 彼らが国際派ビジネスマンとして成長する手助けをしたいと考えています。

気品あるブロークン

外資系の社長になるまでの英語経歴を活かし、英語への誤解を解きながら、中級以上の社会人を対象に話す力を養う「実践・英対話道場」を主宰しています。日本人が英語が苦手なばかりに世界で損をしている姿はもう見たくない! 彼らが国際派ビジネスマンとして成長する手助けをしたいと考えています。

最近の記事

18. 日本人がまだ気づいていない恐怖:その①トコロテン

トコロテンは、上から押し出されるもの、すなわち、上から自動的に下に押しやられる状況を表す隠れた言葉です。 まず、この絵を見てください。 相撲界の序列表を見ると、上位を外国人が占めています。実力の世界だから仕方ありません。彼らが体力に優れ、強いからです。全てが国際化されつつある時代、黙って見守るしかありません。 大学生に「君の競争相手は誰?」と聞くと、以下のような答えが多いです。同じ学部の同級生や競合校の学生を想像します。ここに知らぬものの怖さ、悲劇が潜んでいます。彼らの本

    • 17: 日本人が英語を話すのが難しい原因の一つ:主語の作り方

      英語で物事を説明する際、主語+動詞を真っ先に持ってくることができれば、たいていのことは伝えられると以前の投稿で述べました。 では、主語とはどのように言い表すのでしょうか? 当然、多くの人が真っ先に思い描くのは、 I, You, He, She, We, They, It だと思います。 これらの主語でも日常英会話程度なら十分すぎるほどですが、対話=物事を説明、伝達、説得する際には残念ながら不十分です。 以下の例題を見てみましょう。 昨日食べたすき焼きは美味しかった。

      • 16: ヒアリングのトラウマ

        最近、高校3年生を対象に行われた英語力(読む力・書く力・リスニング・スピーキング)のテスト結果に驚いています。以前は、読む力・書く力が強く、リスニング力とスピーキング力が弱いという結果でした。 しかし、今回のテストでは、リスニング力も前者二つと同じくらいの高成績を上げていました(残念なことにスピーキングは相変わらず進歩がありませんでしたが・・・)。これは、SNSを通じて外国映画やニュースなどで生の英語に触れられる機会が増えたおかげでしょう。 ところが、英語を問題なく話せる

        • 14:カルチャーショック

          エピソードその① 指をひくひくさせて俺を手招きした7歳の坊や   エピソードその① 侍の国日本からやって来た23歳の成人男性である私に対して、7歳になったばかりの男の子が「Hey! Kenji, come over here!」と手のひらを天井に向けて人差し指を突き出し、それを彼自身の方へピクピクと曲げて呼びました。さらに、私のファーストネームを呼び捨てにし、Pleaseも付けずに命令してきたのです。頭に来ましたね。あとで分ることですが、こんなの北米の常識でした。   エピ

          14: 立派な大砲は作ったが、撃ちだす弾が少ない。 英対話とどんな関係が???

          日本人が英語を話せないのは、文法を重視する英語教育のせいだと批判する人は多い。しかし、裏を返せば、これほど文法に造詣が深い人々もいないということだ。 つまり、日本人が単語さえもっと覚えれば、その文法力を活かして、世界でも理解しやすい英語で世界の人々とコミュニケーションを取れるようになるのではないだろうか? 特に重要なのは「動詞」である。 この題名の真意を説明すると、立派な「大砲」とは「文法や表現法」のことであり、大砲の弾とは「動詞」のことだ。 言葉を発するだけの英語力

          14: 立派な大砲は作ったが、撃ちだす弾が少ない。 英対話とどんな関係が???

          13:グローバル化された世界でどのように生きていけば良いのか・・・

          「あなたのような実業界で活躍している方のグローバルな視点や経験、考えをうちの学生に話していただけませんか?」と、ある大学の経済学部の教授から頼まれたことがあります。 その時、ある学生が「グローバル化された世界で我々はどうあるべきか、どう生きていけばいいのか悩んでいます」と言いました。 私は即座に、「本業を持った上で、プラスアルファとして英語の対話力を身につけることです」と説明しました。 「グローバル化された世界で英語が使えないと、軽く見られたり、見下されたりして損をする

          13:グローバル化された世界でどのように生きていけば良いのか・・・

          12:英語で考え英語で話せ! ????

          本当にそんなことができるのでしょうか?   日常英会話なら、反射的に覚えた言葉が何も考えずに咄嗟に出るかもしれません。しかし、雑談や会議、説明、伝達などの状況下では、日本人の場合、頭の中で言いたいことを日本語で考え、それを翻訳して言葉に出すのが通常ではないでしょうか?   異文化間に40年以上籍を置き、グローバルビジネスの世界で生きてきた私でも、よくよく考えると、上記のような作業を頭の中で行っているような気がします。ましてや、通常英語を使う機会の少ない人にとって、「英語で考え

          12:英語で考え英語で話せ! ????

          11.ご先祖様が動詞をカタカナにしてくれていたら今頃我々はペラペラだったのに~~~

          しつこいようですが、英語は主語と動詞でできています。主語と動詞を真っ先に言えば、あとはどうであれ結構伝わるものです。なぜなら、5文型全てが主語+動詞から始まっているからです。   主語は基本的にI, You, He, She, We, They, Itの7つなので簡単に覚え使えますが、動詞となるとどうでしょう? 最低でも1,000個は覚えて使い慣れたいですね。(当然主語はこれだけでないので、後日改めて主語の作り方は説明します)   そこで恨めしく思うのが、ご先祖様がなぜ動詞を

          11.ご先祖様が動詞をカタカナにしてくれていたら今頃我々はペラペラだったのに~~~

          10. 英語に対する誤解その2:スラスラ

          エピソード10  多くの人は、英語を話すとき、切れ目なくスラスラと流れるように話すのが理想だと思っています。また、速く話すことが英語らしさだと感じている人も多いです。しかし、こうした考え方を持つ人々の英語は、えてしてお経のようなモノトーンになりがちです。その結果、何を言いたいのかが判別しづらくなり、聞き取れなかった外国人が「Pardon me?」を連発します。そのたびに、表現に誤りがあったのかと心配になり、言い方を変えてしまい、ますます迷宮入りしてしまうのです。悲劇ですね。

          10. 英語に対する誤解その2:スラスラ

          9.英語に対する誤解その1:ペラペラ

          エピソード9: ある番組で、外国人が偶然を装ってタレントに英語で道を尋ね、その反応を他のタレントたちがモニターを見ながら楽しむというものがありました。   外国人が、 “Excuse me, but please tell me the way to Shibuya Station.” と尋ねると、タレントが、 “Sure, walk straight two blocks this way.” としどろもどろながら答えました。すると、モニターの前で見ていた人々から感嘆の声が

          9.英語に対する誤解その1:ペラペラ

          8.気品あるブロークンとは

          エピソート8: あるテレビ番組で、英語をほとんど話せないコメディアンが海外に行き、行き当たりばったりの旅をする話が放送されました。この番組を見て、そのコメディアンが日本を代表して海外で恥をさらしている姿に、本当に腹が立ちました。また、でたらめの英語でも度胸で通じるというメッセージにも腹が立ちました。テレビクルーなど大勢を引き連れていなかったら、そのコメディアンが一人で同じことをやっていたら、出会う人ごとに無視されたことでしょう。外国の人々が愛想よく対応してくれたのは、テレビカ

          8.気品あるブロークンとは

          7.主語と動詞でこの世は渡れる!

          主語と動詞でこの世は渡れる!   前回は、英語の対話力向上には心技体が必要であると述べました。特に、「心」の部分において、率直な表現が成功への鍵であると述べました。そのためには、主語と動詞を早く明確に示すことが重要であると述べました。その説明をもっと詳しく以下に示します。   英語が苦手と言う多くの人は、「これが出た時から英語が苦手になりました!」と感じたかもしれません。   ・第一文型:SV 主語+動詞 ・第二文型:SVC 主語+動詞+補語 ・第三文型:SVO 主語+動詞+

          7.主語と動詞でこの世は渡れる!

          6.話す力(雑談力)

          前回は、英語の対話能力向上に不可欠な「心・技・体」を箇条書きにしました。今回は、これらの要素をより詳しく説明し、向上方法をより具体的に見ていきます。   英語ができるのに話せないという理由は、主に以下の3つですね。   ● 英語で話す機会がほとんどない。(体) ● 実用的な単語や表現が分からない。(技) ● 文化や文法の違いに戸惑っている。(心) 当「実戦・英対話道場」では、話す機会を作ることが重要視され、レッスンをセッションと呼び、ミュージシャンのように即興で話題を提供し合

          6.話す力(雑談力)

          5.心・技・体の鍛練こそ英語対話の上達法

          前回の投稿で、以下のような内容を述べました。   私の経験から言うと、日本人の英会対話力が弱い原因は主に3つあります。 1つ目は、学んだことを実際に使う場がないこと。(体) 2つ目は、日本と英語圏の文化や言葉の作りが異なるため、心理的な障壁が存在すること。(心) 3つ目は、単語や表現法を知らないことがあります。(技)   従って、英語に対する「心、技、体」を鍛える場が不足していることが問題なのです。   その前に、「英語を喋れるが話せない」とも書きました。 我々が求めていると

          5.心・技・体の鍛練こそ英語対話の上達法

          4.なぜ実践・英対話道場と名付けた?  英会話教室と何が違うの?

          私が「実践・英対話道場」と名付けた理由は、英会話教室とは異なるアプローチを提供するためです。英会話教室は、一般的に先生の指示に従って授業を受け、学んだことを覚えることに主眼が置かれますが、我々の道場では、英語に対する心、技、体を強化する場を提供します。   私の経験から言えば、日本人の英会対話力が弱い原因は主に3つあります。 1つ目は、学んだことを実際に使う場がないこと。(体) 2つ目は、日本と英語圏の文化や言葉の作りが異なるため、心理的な障壁が      存在すること。(心

          4.なぜ実践・英対話道場と名付けた?  英会話教室と何が違うの?

          3.英語で喋れるが話せないってどう言う事?

          留学生や海外赴任経験者など、外国で生活したことのある人なら、私の言いたいことが理解できるはずです。   日常会話では流暢に喋れるのに、現地の人々の雑談の輪に入る事も、輪の中で話題を提供したり、主導権を取って意見を交換することがどれだけ難し事なのか、いやと言うほど感じた日本人は多いのではないでしょうか? ましてや商談や会議になると深海の貝のようになる。    「喋る」と「話す」の違いは、少し感じ取れましたか?   私の個人的な見解ですが;   「喋る」は英会話で習ったフレーズや

          3.英語で喋れるが話せないってどう言う事?