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NZロックダウン、どう暮らしは変わったか

NZではロックダウン三週目に突入し、COVID-19関連の情報については毎日目まぐるしく変わっていく状況に応じてアップデートされていくためすぐに古びてしまうのですが、いまの暮らしについてシェアしていきます。
この期間中に入国を許されているのはNZ国籍もしくは永住権をもっているひとのみ。ワークビザをもっているひとはケースバイケースでの対応となるそうですが期待薄だと感じていて、もし出国してしまえばもう戻ってくるのは難しいと認識しています。

国内に滞在している外国人のビザについてはとても柔軟に対応していて、もしこの期間中にビザの期限をむかえてしまう場合でもフレキシブルに延長の手続きを行えるとイミグレからメールが届きました。母国の状況が思わしくないひとにとってはとても助かる処置だなーと感心しました。外国人にも寄り添ってくれる姿勢はありがたいです。


アメリカではアウトブレイクによって銃が爆売れする / ここ数週間の失業者が1000万人近くにのぼる / アジア人差別が日々過激になるなど海外在住者はよりCOVID-19はただの病気として片付けられるようなものじゃない恐怖を突きつけられるのではないでしょうか。
NYヤンキースのエース田中のまーくんが「ウイルス以外でも身の危険を感じる経験をした」と日本へ一時帰国したニュースはとても印象的で、命や経済だけではなく人と人との距離もめちゃくちゃにしてしまうウイルスに戦々恐々とする日々が続いています。

世界中で悲鳴や悲しいニュースが飛び交っていますが、NZに住んでいるa manの暮らしにロックダウンがどのような変化を与えたのかシェアしていきます。

記事を書いているひと
・ワーキングホリデービザで入国 → 現在ワークビザ
・NZ一年半滞在中

出勤と収入状況は?
現段階のアラートレベル4ではエッセンシャルサービスと位置づけされた業態のみ営業が許可されています。空港、流通、医療、銀行、スーパー、アコモデーション、ガソスタなど国を支え生活に欠かせないインフラ関連が挙がっていますね。カフェ、バー、レストラン、ジムなど娯楽を提供する業態は営業ができません。

勤め先はエッセンシャルサービスに含まれているものの、CEOの決断によって営業を停止しています。出勤状況はちょっとした業務処理や施設管理のために事務所へ出かける程度で基本的には出勤は避けて自室で待機となっています。
このようにほぼ働いていない状況が続いていますが、COVID-19賃金補助制度によって契約分のお給料が毎週支払われています。またプラスで有給を買いとってもらって収入を調整することもできるため、現時点では収入面での不安はありません。
会社からはもしCOVID-19に感染してしまった場合には補助金をつかって治療を受けられるから少しでも症状があれば恐れず報告するようにといわれています。


繁忙期真っ只中に起こったアウトブレイクの影響によって職場の稼働率がほぼ100%からほぼ0%まで落ちてしまい、役職持ちとワークビザで勤めているひと以外の全員が解雇になりました。もしワーホリビザで勤めていた頃にアウトブレイクが起こっていたとすれば自分ももれなく路頭に迷っていたはずで、もうこればっかりは運ゲーだと感じています。ワークビザだと簡単には解雇できない決まりに救われたかたちです。

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ロックダウン中の自宅待機、どこまでの行動が許されている?
さて、基本的には家で時間を過ごすのが原則ですが、絶対に外出するな!言うことが聞けない?警察に発砲許可を与えてるから覚悟しろよ!ってわけではありません。毎日散歩へ出かけるとサイクリング、ランニング、撮影、スケボー、釣り、読書をしているひとなどをみかけます。
決まりに従ってすれ違う他人とはしっかりと距離を保ちつつ、同居人?や家族でのんびり散歩しているようすですね。いまの暮らしで顔をあわせてコミュニケーションをとるのは一緒に住んで働いている同僚たちとスーパーのレジでお世話になるおねーちゃんくらいです。


スーパーマーケットの状況は?
住んでいる地域にあるスーパーは毎日営業しています。アウトブレイク以降スーパーの品切れが目立ったことは一度たりともありません。うわぁパスタないやんって日はあったものの、次に寄ったときにはなにごともなかったかのようにドーンと陳列されていました。
スーパーはパブリックホリデーも営業すると政府からメディアを通してアナウンスがあり、絶対にインフラを崩壊させない強い意向を感じました。
またスーパーで必要な労働力を確保するために就労ビザをもっていないひとでも働くことができるようにしているそうで、国内に留まっている外国人を救うナイスなアイデアですね。労働賃金も10%あがっているそうです。このように食料の確保についても政府がとる政策が与えてくれる安心感から買いだめをせずに過ごすようにしています。


治安、差別など街や人のようすは?
COVID-19が武漢で流行した時点で「差別主義者が主張を正当化するための絶好の材料になってしまうなぁ」と危惧しました。しかしアウトブレイクからこれまでで一度も差別を受けていると感じたことも、差別が行われている現場をみたこともありません。仕事柄世界中から訪れるゲストとコミュニケーションをとるため、感染やある程度の差別を受けても文句いえないと自覚していましたが、とりまく環境やひとのおかげで現時点ではどちらも避けることができています。

さて、ロックダウン以降の街のようすはめちゃくちゃ平和です。アウトブレイク以降日が経つにつれて海外からの観光客は減りつつも、気が抜けない日々が続きました。ロックダウンでひとの流れが止まったいま、外に出て道端やスーパーでみかけるのはおなじ人口数百人の小さな街に住むお互い知った顔ばかりです。
いつ、どこから、どんな経由で来たのか分からないひととの接触機会がぐっと減ったのは大きな安心材料で、地域柄もあるかもしれませんが散歩中も、スーパーに寄ってもリラックスした雰囲気さえ感じています。

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(↑普段は石を投げれば人に当たるレベルの高い人口密度を誇る観光地....)

さて、このように治安やインフラも安定し収入も途絶えていないこともあって、今後どうなっていくのかみえてこないなかでも悲観せずに落ち着いて過ごせています。

四週間とアナウンスされているロックダウンがこのまま予定通りに解除されるのか、ボーダーのルールはどう変化していくのか、収益がストップしてしまった会社の体力は政府の融資を受けて持ち堪えられるのか、もちろん心配ごとはあるものの不満はありません。

政府と国民がおなじ方向をむき、それぞれが最善を尽くし経済も人命もケアされているいまの状況にあって、個人のことばかりをケアして不満や泣きごとをいうといった気分になることもなく、アウトブレイクの課題に対して後手にまわることなくがっぷり四つに組みあっているNZで迎えたことは不幸中の幸いだったと捉えています。

ひとまずアフターCOVID-19の世界についてはさておき、ロックダウン真っ只中のいまやるべきことにフォーカスをあてると、まずは感染の拡大を防ぐことを最優先事項としてこの調子でどんどん策をうっていこーぜ!ってかんじですね。
ロックダウン解除後落ち着いたらまずやりたいことは散髪です。

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