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軽トラデートのすゝめ

仕事で2週間のイレギュラー案件をこなした先週。クタクタで新幹線に乗って彼に会いに行った。彼が現場に入る直前だったので、いつもの軽車じゃなく、軽トラで迎えに来てくれた。
軽トラに彼女を乗せるってことに彼自身も抵抗があったみたいだし、私もマニュアル車に乗るのは20年ぶりくらいだし、軽トラだし(笑)正直言うといろいろ気にはなってたけど、どーってことなかった。むしろ、座席の距離が近くていい。意外と乗り心地もよくて驚いた。多分運転が上手いのだと思う。

ってことで、今回は手段も場所も別に関係ない。ふたりで楽しければデートだよねって話。

1日目。
彼が家の一階部分のリフォームを始めてて、床やら壁を取っ払っていて、「こんなところ一生来ることないだろうからあえて見せてあげたい」と言って、その廃木材を引き取ってくれる業者に行った。
着いたらまず、廃材と、彼と私を乗せたまま巨大な体重計みたいなところに移動して、重さを量る。捨てエリアに移動して、廃材を一つ一つぶん投げる。(ストレス解消)全部下ろしたら、また巨大体重計に乗って量る。最初に量った重量から差し引いた重さが廃材の重さで、廃棄料が割り出されてその料金を払って終了。なかなかレアなデート(笑)。
その帰り。「ユーチューブで攻略法を見まくったから試したい」と言ってUFOキャッチャーをやりにゲーセンに行った。3個の景品をGETするために5000円くらい使って悔しがっていたけど、ふたりで取れる取れないのハラハラ、きゃぴきゃぴした時間にお金を払ったと思えばすごく有意義な出費だと思った。そのあとスーパーで買い物してその日は終了。

2日目。
玩具の問屋街と、厨房とかキッチン用品の道具街に行った。
玩具街は日曜日だったので閉まってる店が多かったけど、昔懐かしい駄菓子とか、1個数十円のおもちゃを扱う問屋を見つけて二人でテンションが上がった。デカい台紙にいろんなカタチの消しゴムがついてて、くじ引いて出た番号の消しゴムが貰えるヤツとか、二人の娘ちゃんが喜びそうなアイテムを買ったり、私も駄菓子を箱買いしたりした。人混みの駅前を二人で歩いて道具街をぶらぶらしながら、食器をみたりクレープ食べたりした。最後にショッピングモール内にある手芸屋に行って彼の娘ちゃんたちにプレゼントする手さげ袋を作るための材料を選んだりした。ごく普通のデートなのに“全移動が軽トラ”ってところが特別だった。

3日目。
この日、軽トラに乗ったのは、私が帰るために彼が駅まで送ってくれた約1時間くらいだった。割と道が混んでいて、いつもより時間がかかってるはずなのに、車の中で明日からの仕事の話とか、他愛のない話をしていたら、あっという間に駅に着いた。

軽トラデートは特別だった。軽トラじゃなきゃ行かなかったであろう廃材業者。そこの社長が乗ってるとんでもなくデカい外車をみて爆笑するというエピソードも多分忘れられないと思う。ほんとに今まで見たことのない作り物みたいな車で、目に飛び込んで来たときの衝撃は忘れない。3日目は前日買った生地で小さな手提げ袋を一緒に作っていたんだけど、始めるまえにミシンのネジが一本足りない事が分かって、そのネジ一本のためだけに彼がひとりでホームセンターまで軽トラを走らせるというドタバタがあって、今思うとその時も一緒に行ったら楽しかったかなぁ…という後悔すら感じてる。
彼も私も、分野は違うけどもの作りを仕事にしているから、お互いの技術を活かして「いつか絶対一緒に何か作りたい」と言ってくれていて、今回はそのはじまりのような3日間だった。次に会いに行くまでにプレゼント用の手さげ袋が教えたとおりどこまで仕上がってるか楽しみだな。

帰る準備をして、キッチンを片して洗い物をしていたら、後ろでタバコを吸いながら彼が
「もうずっと居てくれたらいいのにな…」とボソッと言ったので、
聞こえないフリをして聞き直した(笑)

今の私には十分すぎるコトバだった。。。