見出し画像

「片付けられないのは脳のせい?脳科学で見る『手放す不安』と片付けのコツ」

こんにちは整理収納アドバイザーでゆるミニマリストのいーこです。
今回は、片付けが苦手だと言う方に向けた納得のお話をしたいと思います。

はじめに


「片付けたいのに、なぜかうまくいかない…」そんな悩みはありませんか?

実は、片付けが苦手なのはあなたの性格や意志の弱さのせいではなく、脳の仕組みに原因があるかもしれません。

この記事では、脳の働きから「手放す不安」を理解し、片付けを無理なく進める方法を探っていきます。


1. 大昔から変わらない脳の仕組み


人間の脳は、数十万年にわたる進化の過程で「生き残るため」に発達してきました。
特に、環境の変化やモノを手放すことに対しては「危険」と認識し、不安や恐怖を感じやすい構造になっています。

これは、狩猟採集時代には変化が生死に直結することが多かったためです。

 たとえば、住み慣れた場所や確保した食料を失うことは、命に関わるリスクでした。


この「変化を恐れる本能」が、現代でも片付けに抵抗感を生む一因になっています。モノを手放すとき、私たちの脳は無意識のうちに「手放すこと=不安」と感じ、「また必要になるかも」「手放したら後悔するかも」といった不安を引き起こしているのです。


2. なぜモノを手放すと不安を感じるのか?


脳の中でも「扁桃体」という部分が感情を司り、不安や恐怖の感情を処理しています。

扁桃体は変化を察知し、わずかな違いにも反応するため、新しいことやモノを手放す行動に敏感に反応します。

特に片付けの際、心がざわつくのは、脳が「変化に備えるため」に警戒しているからです。


3. 男性よりも女性が不安を感じやすい理由


実際、研究によると、女性のほうが男性に比べて不安を感じやすい傾向があり、その差は約4倍とされています。

これにはホルモンや脳の構造が関係していると考えられます。

女性は生物学的に「周囲への共感や気配り」を重視する傾向が強く、危険を察知しやすい脳の働きが備わっています。

これにより、変化やモノを手放す際の不安が、男性よりも強く感じられることが多いのです。


4. 片付けを進めるためのヒント


こうした脳の本能を知ると、「片付けられないのは仕方がないことだ」と少し気持ちが楽になりますよね。
それでも少しずつでも進めたいという方に向けて、脳に負担をかけず片付けを進めるためのヒントをいくつかご紹介します。


• 小さな一歩から始める

脳は急激な変化に不安を感じるため、まずは1か所や1つのアイテムから片付けをスタートしましょう。たとえば「今日はこの引き出しの中だけ片付ける」というように、細かいエリアごとに少しずつ手を付けると、達成感が得られやすくなります。

• 残すものを意識する

手放すことよりも「何を残したいか」に焦点を当てると、不安が軽減されます。「このモノは私の生活に本当に必要か?」と自分に問いかけ、残すモノだけを選び抜くことで、自然と不要なモノが減っていきます


• 「また買える」安心感を持つ


手放すことに不安を感じる場合、もしまた必要になったときは「再度手に入れることができる」と考えるようにすると、安心して手放せるようになります。
今の時代、必要なものはすぐに手に入ることが多いので、「いつでも買い足せる」と思うと気持ちが楽になります。


おわりに


「片付けられないのは脳のせい」という観点から、私たちが無意識に感じる不安や恐怖について見てきました。

脳の仕組みを理解し、少しずつ無理のない範囲で進めていくことで、片付けが無理なくできるようになります。

完璧を目指すのではなく、ゆるミニマリズムの考え方を取り入れながら、少しずつ心地よい空間を作っていきましょう。

いいなと思ったら応援しよう!