救える命と救えない命を前に

医療に携わるようになってだいぶたちます

初めてうけもった患者さんのこと
小児科の患児のお母さんにいわれた言葉
乳がん患者さんからの励ましの言葉
etc

時が過ぎ
色々な経験をすればするほど
どの言葉にも意味を感じるのです

小児白血病のお母さんが
「この子に思い切りすきなことを
させてあげたい」
「勉強だとか成績だとか
そんなことどうでもよくなった」
「いきていてくれる。ぬくもり
かんじさせてくれる」

そうか←当時の私は
どんな顔をしていたのだろ?

「この子のこと、かわいそうっておもわないでね」
「先生や看護師さんの仕事は
同情じゃないのよ」

「一つ一つ、一人一人の命に向き合ってね」

はい…

その意味をほんとに感じるのは
まだまだ先でした

救った命をまえによろこびと
安堵を感じた
これこそ医療!と…
血管内治療の技術を身につけようと奮起した


その一方で
救えなかった命もたくさんあった
どうして、なんで?
わたしのせいだろうか?
何がわるかったんだ?

あなたのせいじゃない、と言われ
大丈夫それでいいと言われ

それでも悔しくてなみだを流した
がんばろう、もっともっと、と

一度働き過ぎて、倒れた
それでも頑張らないと、と

時がたち
自分の両親、友人、そしてやはり患者さんを
見送った

亡くなることは負けじゃないんじゃないか?
頑張ってるのは患者さん
医療の主役は患者さん
十分に生きることを支える人も
いるんじゃない?
遺された人がまえを向く、それを
支える人も必要じゃない?

コロナが拡がり
急なお別れを目にすると
今を生きていくこと
後悔なくいきておくことが
どれだけ難しく、でも大切かを痛感

医療の限界と未来と希望

今までの出会いとお別れから
学んだこと
忘れない

その気持ちを思い出しました。

やれることやろう
自分にも何か意味があると信じてね

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