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2022夏*佐田岬*佐田岬灯台
〜2022年の回顧録〜
2022年の8月後半、母の故郷である八幡浜に行った。母が亡くなり百箇日を迎える前に母と墓参りしたかったのだ。もちろん母の写真を持って。
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そして、もう一つの目的は母を佐田岬灯台に連れていくこと。故郷にある灯台ながら母は一度も訪れたことがなかったと思う。母の実家からは遠いし、母の父は足が悪くて車の運転ができなかったと聞いているし、何より昔のことゆえ燈台へ上がる道がまず整備されていなかったのではないかと推察する。
↓当日、朝早くバスで三崎港へ(このバスとて昔はなかったと聞いた)
この港からフェリーで大分まで渡れるそうだが、フェリーには乗らない。
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↓三崎港横にある「佐田岬はなはな」さんという施設のレンタサイクルで自転車をお借りし、
いざ灯台まで出発。電動自転車だが、実はそれすら乗るのも初めてだった笑
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走り出しは勢いがあったものの、すぐにキツくなり、序盤から頻繁に休憩を入れる‥笑
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↓しかし、風景があまりにも美しいので、もっと先を見たくて再び走り出す‥の繰り返し。
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↓途中でタイヤがパンクするというアクシデントに見舞われたが、はなはなのスタッフさんが車に替えの自転車を積んで駆けつけて下さった。本当にありがたかった‥涙
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↓三崎灯台の駐車場に到着。足がガクガクして駐車場に停める時、自転車ごと転んでしまった笑
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↓この駐車場から徒歩で山道を更に上がっていく。
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↓猪が出るとの注意書きがあったので、足の疲れはそっちのけでひたすら足早に歩く笑
足元には大量のフナムシが這い、その音にさえビク付く。この山には、今、自分しかいないのだという軽い恐怖‥汗
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↓猪が出ませんようにと祈りながら歩き続け、灯台に到着した時は心から安堵した。
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↓灯台へ上がると、一面に広がる青い空と海。
この場所が四国最西端になるそうだ。
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↓向こう岸に見えるのが大分らしい。
素晴らしい見晴らし。
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↓海の深い青色‥とても画像では伝えきれない。
希釈されない鮮烈な海の色。
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↓母の写真を置いて語りかけたりもした。本当に側に母がいて、共に美しい見晴らしを満喫しているような‥目には見えないが感じた。頑張って来て良かった(兄も写っているが兄は健在です笑)
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↓灯台から移動し、少し下にある御籠島(みかごじま)へ。灯台をかたどったモニュメント「永遠の灯」が設置されていた。この場所はフォトウェディング撮影場としても人気があるそう。
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↓四国最西島である御籠島(みかごじま)。母はこんな景色、知らなかっただろうなと改めて思い、悲しくなった。でも近くて遠い場所というのは誰にでもあるのかもしれない。
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↓この御籠島から見える佐田岬灯台が素晴らしい。真っ青な空に映え、画になる風景。
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↓御籠島には洞窟の中に作られた砲台があり、内部にはレプリカの洞窟式砲台跡(佐田岬第四砲台)が設置されている。終戦間近に設置された砲台跡を観光用に整備されたものだとか。
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↓御籠島を離れて、帰り道の景色。
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↓浜に降りれる場所もあったので、少し水遊び。
佐田岬の海水の何と美しいことか。
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灯台から山を降りて帰路に。再び気力を振り絞るように自転車で走り出す。途中、スポーツドリンクを何本も飲み干した。自販機があちこちに設置されているのは本当に助かった。
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↓八幡浜にある伊方町は風力発電の町でもある。
たくさんある風車が風に吹かれ、唸るような轟音をたてる。風車はかなり大きくて壮観な眺めではあるが、近くに住む方々は大変かもしれない‥。
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↓ゴール間近、既に夕方にかかりつつある時間に。海も落ち着いた様子で、帰りもたびたび自転車を降りて、その穏やかな海をずっと眺めていた。
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↓佐田岬はなはなさんに戻り、自転車をお返しして、敷地内にあるレストラン「しらす食堂」に向かった。室内でもテラスでも食事ができ、フェリーの到着や出港を見ることもできる。
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↓少し早い夕食にと、名物の釜揚げしらす丼を頂いた。生ビールはなかったので、瓶ビール一本を一人で頂く笑。朝から何も食べてなくお腹が空いていたが、それを差し引いてもしらす丼はかなり美味しかった。レストラン下の売店でも、しらすやしらすを使った食品、菓子など販売している。
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↓レンタサイクルに自転車を返しに行った時、スタッフの方からたくさんの佐田岬グッズを頂いた!
四国最西端到達証明書とかすごく嬉しい。
替えの自転車を持ってきて下さったりご迷惑をおかけしたのだけど、逆に労って頂いて本当にありがたかった。
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↓帰りのバスからの景色。
気怠く懐かしささえ感じる海。初めて来た佐田岬だが懐かしく思うのは、その景色の中に亡き母を重ねるからだろうな‥。
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↓母の実家近くからの風景。また佐田岬に来なくてはと思う。墓参りがメインだが、美しい佐田岬の景色を、私が生きている限り母に見せてあげたい。
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↓広島の実家に戻り、すぐに描き始めたドローイング。空と海が水平線に溶け込むような美しい佐田岬ブルー、その鮮烈な景色を自分の中に永遠に留めておきたかった。モデルは、母が縁あってとても可愛がっていた少女にお願いした。
描くことでまた鮮やかに蘇る。そんな気がする。
↓「Toward Blue」〜青の記憶〜
2022年制作
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↓「Into Blue」〜青の涅槃〜
2022年制作
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悲しみと共に駆け抜けた夏。
忘れ難き青。
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