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中国新型肺炎の現状について その4

 今回は現時点の中国(湖北省以外)における新型コロナウイルスによる影響を引き続きお話しします。上の写真は先週、上海で撮られた写真です。ご覧の通り、みんなマスクはしていますが、仕事を一部再開している点が見受けられます。中国(湖北省以外)の感染者数は、ついに一日あたり1桁になる段階まで落ち着いてきています。、中国各地の地方政府はウイルスを抑えることと経済回復の二兎を追うことになっています。

 まず、第二次産業のメインエリアである広州は2月24日の朝、公衆衛生一級警告状態から二級警告にレベルダウンしました。それに伴って、現地のすべての会社が事業再開の許可が出ました。人手不足の問題やサプライチェーン問題がつづていますが、経済のエンジンが起動になったのは間違いありません。最新の報道によると、広州をはじめ、多くの都市の企業の再開率はすでに80%以上までに回復しています。しかし、再開というは諸刃の剣で、落ち着いていた感染者数が急激に上がるリスクが発生します。各地の地方政府の責任者は常に、冷や冷やしているのは間違いないでしょう。しかし、中央政府は、おそらく感染者数が上がることを覚悟の上で、経済活動を優先する考えが強いことが見受けられます。その証拠として、最近の中央テレビ(CCTV)がもっとも視聴率の高い「新聞聯播」の中に貴重な時間枠を押さえて、中国各地の企業再開のニュースを好意的に取り上げていました。それは一種のしるしで、広州みたいにうまく対処しているエリアの責任者へのご褒美を示しています。しかし、同時に対処できてないエリアの責任者へのプレッシャーでもあります。

 未だ予断を許さない状態ではありますが、現時点で中国(湖北省以外)エリアの感染を押さえ続けているように見えます。各地の政府責任者は果たして、ウイルス抑えと経済回復を両方うまく調整できるのか?もしくは、二兎を追う者は一兎をも得ずになるのか?これからの3月はまさに瀬戸際になると思います。引き続きお伝えしていきます。

 次回は、政府ではなく、企業視点で現状について話ししていきたいと思います。


#中国 #新型コロナウイルス

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