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AIが対話で駆け引き。ボドゲ『Diplomacy』を人間並みにプレイするAIをMetaが開発

本日はちょっとSFなお話。最近、色々な分野で目にするAIがボドゲをするという話題です。

これだけだとチェスAIとか将棋AIとかもうあるでしょ、となりますがこのAIがプレイするゲームは『Diplomacy』です。このゲームはプレイヤー同士の交渉や駆け引きが重要で、ときに裏切りも起こります。

AIがコミュニケーションで人間の裏をかく……ちょっとゾクリと来ませんか?

まずは日経CIOの記事をどうぞ。

『Diplomacy』どんなゲーム?


Diplomacyは第一次世界大戦をテーマにしたウォーゲームです。プレイヤーはそれぞれの国家を担当してタイトル「Diplomacy=外交」が意味するように、交渉と政治の力で勝利を目指します。

担当する国ごとに有利不利がありますが、大国であれば敵を作りやすく、小国でも政治的な立ち回り連合を作れば対抗できます。逆に大国にすり寄っておこぼれにあずかることも……ある時は助け合い、ある時は裏切って利益をかすめ取る。

担当する国を決めるくじ引き以外にランダム要素がなく、そのターンの行動を進行役に伝えて同時に行動するというシステムです。そして、この行動を決める直前に外交時間があります。

ターン開始時に15分の外交時間が設けられており、その間は自由に交渉できます。この15分で密約やハッタリ、陰謀が飛び交う訳です。しかし、それらの行動が本当に実行される保証はどこにもありません。

盤面把握と先読み、疑心暗鬼のゲームですね。まさにタイトル通りの「外交ゲーム」です。

対話できるAI


Metaは「CICERO」というAIをDiplomacyの対戦用にトレーニングし、オンライン対戦で40戦し上位10%に入る好成績を残したとのこと。

自由な交渉が行われるゲームでAIが戦略を立てて、協力したりハッタリを見破ったり裏切ったり、というのは難題だったようです。

複雑なやり取りが可能なAIが開発されていけば、現在のアシスタントAIのような単純なタスクをこなすものだけでなく、人に新しいスキルを教えるような長期的なコミュニケーションが必要な仕事もAIが行えるようになるかも。との展望もある様子です。

「ボドゲに対戦相手が付いてくる」そんな時代までもう少しなのかも知れませんね。

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