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空想エヂマ会 第8回目は「シラー」


南仏やオーストラリアで、栽培されている「シラー」ですが、日本でも近年は注目されています。
シラーは温暖な産地を好むブドウ品種で、日本でも温暖化の影響もあってか、栽培がしやすくなっているようです。
平成28年度は全国で57t、平成29年度は66t、平成30年度は75tと生産量も年々増えています。
(国税庁課税部酒税課 国内製造ワインの概況製造ワインの概況[平成28年度〜平成30年度調査分]より)
特に大手メーカーでは、メルシャンが特に力を入れて栽培しているようです。

今回の「シラー」の会は、山梨の「シラー」を中心に集めまてみました。
題して『日本のシラーの個性』です。
今回のワインリスト
【ドメーヌ・ショオ】山笑 2017
【都農ワイン】プライベートリザーブ シラー 2018
【アルプスワイン】プラチナコレクション シラー 2018
【駒園ヴィンヤード(旧 五味葡萄酒)】Tao シラー 2016
【シャトー・メルシャン】穂坂シラー 2018
【シャトー・メルシャン】鴨居寺シラー 2018

シラーとは?

フランスのローヌ地方北部原産です。近年のDNA解析によって、ピノ・ノワールの血を引く遠い親戚であるらしい事が判明しています。
フランス南東部で栽培されるデュレーザとモンドゥーズ・ブランシェというブドウ品種を親に持つという説もあるようです。
品種としては、スパイシーという言葉で表現される、特徴的な黒胡椒の香りと、凝縮感があり果実味の強いパワフルな風味が特徴。
フランス国内では、ローヌ地方やラングドック=ルシヨン地域圏で生産されています。
他にはヨーロッパ、アルゼンチン、チリ、ウルグアイ、アメリカ合衆国などでも栽培されているが、特にオーストラリアや南アフリカでは、シラーズ(Shiraz)と呼ばれています。
チリやアルゼンチンのシラーは、胡椒のようなスパイス香も強いですが、チョコレートやバニラのような甘い香りを感じる事も出来るものもあり。
ニュージーランドのシラーは、プラムやブラックベリーのアロマがあり、スパイス香は穏やかである。などシラーズ種で造られたワインは、産地によって異なる特長を生み出します。
なので、今回は日本のシラー種のワインが産地によって、どのような個性になっているのかを比べてみたいと思っています。

北陸と九州の「シラー」の飲み比べ

新潟県の【ドメーヌ・ショオ】と宮崎県の【都農ワイン】の2つのワイナリーの飲み比べ。
気候も土壌も醸造スタイルも違うので、個性の違いを味わってください。

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【ドメーヌ・ショオ】山笑 2017
新潟ワインコーストで、もっとも個性的なワイナリー。
新潟市西浦区角田浜の自社畑で栽培されたシラー100%。
野生酵母で発酵。

【都農ワイン】プライベートリザーブ シラー 2018
宮崎県都農町の自社農園の牧内ビンヤード産のシラーを100%使用。
初リリースまでに試行錯誤を繰り返し、苦節15年かかったワインです。

山梨の「シラー」の飲み比べ

温暖な気候にも適応しやすい品種なので、山梨の気候風土に比較的合っているのでは無いだろうか?ということで、「シラー」を栽培しているワイナリーがいくつかあり、その中でも樽熟成された「シラー」の飲み比べ

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【アルプスワイン】プラチナコレクション シラー 2018
自社管理畑・契約畑を取得した2004年より醸造を開始したフラッグシップシリーズの「シラー」。
自社管理畑産シラー種100%の赤ワイン。約1年間の樽熟成。
2018ビンテージは「あわのすけ」と言う泡もリリースされました。

【駒園ヴィンヤード(旧 五味葡萄酒)】Tao シラー 2016
現在は駒園ヴィンヤード株式会社へ社名を変更した、旧五味葡萄酒株式会社時代の「シラー」。
山梨県笛吹市産のシラー100%を使用。フレンチオーク樽で熟成。
現醸造家の近藤修通氏(2015年から)になってからのビンテージ。

メルシャンの「シラー」飲み比べ

「シラー」にもっとも力を入れているメルシャンの飲み比べ。
栽培場所や栽培方式、収穫時期の違う2つの「シラー」の味は果たして、どのようになっているのか!両方ともワイナリー限定です。

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【シャトー・メルシャン】穂坂シラー 2018
韮崎市穂坂地区で棚式で栽培。オーク樽にて20カ月熟成。8月下旬に収穫。
シラー主体でヴィオニエを混醸。生産本数は約500本。

【シャトー・メルシャン】鴨居寺シラー 2018
山梨市の自社管理畑の「鴨居寺ヴィンヤード」で垣根式で栽培。オーク樽にて19カ月熟成。
9月上旬〜下旬に収穫。
シラー100%。生産本数約1500本。

定員は6名。今回は「シラー」です。
海外の「シラー」をイメージすると、だいぶ違うので、戸惑ってしまうだろうなぁ。
まだ、発売しているワイナリーが少ないが、試験的に栽培しているところも多いようなので、将来的には日本らしい「シラー」というものが、一般的にも認識されるようになれば良いなぁ!と思います。
だいぶ先の話になると思うけれども。

今回のワイナリー
【ドメーヌ・ショオ】
【都農ワイン】
【アルプスワイン】
【駒園ヴィンヤード】
【シャトー・メルシャン】

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