「北海道のワインを代表するワイナリー ふらのワインを楽しむ」
「北海道のワインを代表するワイナリー ふらのワインを楽しむ」
インヴィーノ・ヴェリタス塾~富良野篇@ションズイ札幌
2020年7月18日(土)16:00〜18:00
札幌市中央区南5条西5丁目ソシアル桂和ビル8F
会費:6,600円(税込)
限定6名
【イベント概要】
テーマは「富良野」。限定醸造ワインなど5アイテムを完全比較します。ゲストにはふらのワイン醸造責任者の髙橋克幸氏をお招き。ふらのワインの素晴らしさを語っていただきます。
と言うものであった。
コロナの影響でめっきり開催されなくなってしまった、メーカーズディナーなのですが、思い切って参加してみました。コロナ禍においてのワイン会などのイベントや試飲会を開催するにあたって、いろいろな制約がある。
人数の制限、ソーシャルディスタンス、換気に気をつける、会話を控える、夜間遅くまでの活動をしないなどである。
アフターコロナのワイン会
しかし、自粛も行き過ぎの感がある。政府も方針が一定していないし、アクセルとブレーキを一緒に踏んでいるgo toトラベルのような、コロナ対策をしているせいで、第2波がきてしまったような雰囲気である。
ホントは来て無いけど。
コロナ対策はスピード感、透明性、政治への信頼が必要だが、どれも日本には無いので、これからも、感染者が増えていきそうだ。
しかし感染者が増えたとしても、最近の死者数は5月は462人、6月は80人、7月は36人と大きく減っている。6月から陽性者数が増えたのに死者が減ったのは、5月までの陽性者数が(検査態勢の不備などのでの)過少評価だったからだろう。
感染者の数だけを大きく報道するマスコミにも問題はあるし、それを訂正しない政府にも問題はある。
go toトラベルだって、旅行に行きたい人はPCR検査をして、陰性の人はどうぞ自由に旅行して下さい!というようにやれば良かったのに、いまだにPCR検査をすべきなのか?いや、PCR検査なんてしなくても良い!なんて事を言っている人もいるくらいだからなぁ。
そして誰も責任を取る人は居ないのである。
今回の「ワインリスト」は
【ふらのワイン】エーレンフェルザー 2019 白
【バレルふらの】〜セイベル&ケルナー 2016 白
【バレルふらの】〜セイベル&ツヴァイゲルト 2018 赤
【ふらのワイン】ピノ・ノワール 2018 赤
【ふらのワイン】ロットブルガー 2019 赤
【ふらのワイン】リースリング レイトハーベスト 2019 白
料理は祥瑞札幌の店主、松岡修司氏の奥様のお手製でした。
まずは「ふらのワインを知ろう」ということで、
◆富良野ワインの歴史
◆富良野で醸造する理由
◆富良野ワインの魅力
という流れでワイン会は進行していきました。
ふらのワインの始まり
ふらのワインは北海道では、十勝ワイン(1962年)の次に出来たワイナリーで、当時の富良野は減反政策などの影響もあり、稲作以外の農作物を作らないといけなくなり、昭和45年からタマネギ、ニンジン、スイカなどを作っていた。
それらを植えられない傾斜地や石が多い耕作地に、リンゴを植えてシードルを作ろうと言う事になり、長野県の小布施ワイナリーに研修に行ったところ、リンゴよりブドウを作って、ワインにした方が良いののではないかとアドバイスを受けて、ワイン作りを始めたとのこと。
その小布施ワイナリーの息子さんが、いま余市でワイナリーをやっているというのも面白いモノである。
ワイナリーを始めたのは、十勝ワインが成功しているという、前例があってのことだろう。十勝が出来るなら富良野でも出来るのでは?と思っても不思議ではない。
今と違って当時はワイナリーを作ること自体がとても大変で、まずは酒類試験醸造のためという名目で「富良野市ぶどう果樹研究所」を昭和47年につくった。
その当時の市長の高松武次が、熱心に道庁に働きかけて、昭和48年にはワイン原料ブドウ生産地としての地区指定を受けることが出来たのだった。
そして市長が農家一軒一軒にブドウを栽培してくれと、家々を説得してまわって、ふらのワインの基礎ができたという話である。
当時、栽培していたブドウ品種は、セイベル13053(赤)、セイベル5279(白)を中心であった。これらの品種は、現在でも主力商品の【ふらのワイン】の原料として使用されている。
特にセイベル5279は、今の日本では富良野以外では栽培されていない品種だと思われます。
土地の特徴を生かす
セイベルや山ブドウ系品種、ドイツ系品種を主に栽培してるが、最近の地球温暖化の影響もあり、フランス系品種のカベルネ・ソーヴィニヨンやメルロー、ピノ・ノワール、シラーなども試験栽培していて、特にピノ・ノワールとシラーは将来性が期待出るとの事でした。
積算温度が1200〜1300度になり、いろんな品種を栽培できる可能性が出てきているので、あっと驚くような品種のワインが出来るかもしれないぁ。
【ツヴァイゲルトレーベ】、【ミュラートゥルガウ】などの定番のほかにも、特にオススメは【バレルふらの】セイベル&ケルナーと【バレルふらの】セイベル&ツヴァイゲルトです。これで2000円台前半の値段なのでお買い得かも。
でも、まず最初に飲んで欲しいのは、オリジナル品種の「ふらの二号」を使った【羆の晩酌】だろうな。だいぶ個性が強いけど。
これからのふらのワイン
今回のワイン会では【エーレンフェルザー】 という聴き慣れない品種のワインがありました。
これはガイゼンハイム研究所で開発されたリースリングとシルヴァーナの交配品種で、ドイツでは酸が弱く長熟に向かないのであまり普及してない品種のようですが、富良野ワインのエーレンフェルザーは、白い花の香りがして、上品な酸があり、可憐な感じのワインでした。
リースリングよりもシルヴァーナの特徴が感じられました。
あと、【ロットブルガー】はツヴァイゲルトの別名で、差別化の為にこの名前にしたようです。
ふらのワインには珍しく、自然酵母でつくられたワインでした。と言っても自然派のワインのような非常に個性的な感じではなく、洗練されたシャープな赤ワインでした。ふらのワインの、ツヴァイゲルトとしては飲みやすいのです。
今回飲んだ【ピノ・ノワール】や【ペルル・ド・バッカス】など、ふらのワインは新しいラインナップも増えているので、これからが楽しみです。
あと今回飲んだ【ふらのワイン】リースリング レイトハーベスト 2019は、日本には珍しい。というか今まで無かったリースリングらしいリースリングで、驚きました。
ドイツ人に飲ませても、「これはラインガウのリースリングだな!」と答えるのではないのかというくらいのモノでした。
16時から始まり、18時に終了予定のイベントでしたが、気がつくともう21時になっていました。ワイン自体の話し以外にも、農家さんたちとの交流やラベルの変更する際にトラブルがあった話など、いろんな話が聞けて楽しい会でした。
最後にはデザートも頂きました。富良野と言ったらメロン!美味しかったです。写真撮るの忘れてしまったけど。
このご時世、頻繁にはメーカーズディナーも開催できない状況ですが、やっぱり参加すると楽しいものです。
直接、醸造家に話を聞くのが一番勉強になりますね。
「ピノ・ノワールのクローンは何を植えていますか?」とか色々な質問にも答えてもらい勉強になりました。
また、機会があれば是非参加したいものです。
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