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■ 其の308 ■ 青春と読書 11月号

定期購読している 集英社の「青春と読書 10月号」が届きました。
その中から、4つ抜粋して紹介します。

📙 巻頭インタビュー 
    作家:人間六度にんげんろくど  1995年名古屋市生まれ

 今までの作品とは違うアプローチで、闘病の話を書きたかったという思いもありました。僕は今29歳なんですが、大学浪人中の18歳の頃から数年間、白血病で入院していたんです。車椅子で生活していた19歳、20歳の頃は、しゃがんだ状態から自力で立てない、屈伸運動ができないくらい痩せてしまって。筋肉を付けるためにリハビリをしていたんですが、本当にきつかったんですよ。親がお金を払って僕はリハビリを受けているんですが、このキツさはお金をもらう側なんじゃないかと思ったほどです。

P4

📘 エッセイ  大久保佳代子のほどほどな毎日 
      芸人:大久保佳代子  1971年生まれ、愛知県出身

 ここ数年、恋愛やトキメキからは縁遠く、「私の性欲や恋心はもう枯れてしまったんだ」と、そう思って生きてきました。そんな私に異変が起きたのが今年の夏の出来事。ことの始まりは、友人宅のホームパーティーで出会ったひとりの山男。彼が私に投げ掛けた「大久保さん、今度、一緒に富士山に登りましょうよ」という一言でした。

P18

📙  エッセイ   共学? 別学?
  作家:須賀しのぶ  1972年生まれ、埼玉県出身、浦和第一女子高校卒

 でも、いざ入ってみれば、女子校は最高に楽しかった。共学行きたかったぜいも、同じことを言います。とにかく自由。それぞれがやりたいことをやって、好きに主張できて、「こうすべき」なんていう人は誰もいない。もちろん「女らしく」なんて微塵も言われないし、誰も気にしない。基本的にみんな自分のやりたいことに打ち込んでいるから、いい意味で他人にあんまり興味がなかったんですよね。だから、お互いの個性を否定することも全くなかった。みんな好きにやればいい。今思うと、あれこそ多様性の実現だったのではないかとすら思います。ただまあ、ちょっと自立心が強くなりすぎて、共学の大学に行って若干戸惑うこともなきにしもあらずでしたが、それもすぐに慣れますし。  〈中略〉
 いずれ共学化するのは避けられないとはいえ、可能なかぎり長く、別学という選択肢も県立に残しておいてくれるといいな。それが多様性なんじゃないですかね。

P57


📘  インタビュー 青春とアート
   アーティスト:阪尾瑞穂  1991年生まれ、沖縄県出身。東京藝大2年。

 わたしは30歳で藝大を知り、31歳で藝大に入りました。もともとは文化服装学院を出てアパレルで数年働き、台湾でワーキングホリデーを経験した後、言語関係の仕事をしていたらコロナ禍になったんです。家で料理やお酒を楽しむうちに身近な芸術である陶芸に興味を持ち、やりたいなあと思っていたら「じゃあ、藝大行ったら」と、夫に薦められて、恥ずかしながら初めて藝大の存在を知り、やってみよう!と。
 陶芸には、怖いと思うくらい、無限の選択肢があり、可能性があります。自分の過去のさまざまな経験をすべて、陶芸に活かしていきたいと思っています。

P107


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