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■ 其の249 ■ 悪は存在しない〔独善〕

2カ月ほど前、「悪は存在しない」という映画を観て、感想を ■ 其の195 ■に書きました。
それ以後、悪は存在しないのタイトルでいくつか書いてきました。
さかのぼると8つありました。
事件・犯罪者・校則・富士山・暴発・カスハラ・中高生・+α についてです。
わたしが、「悪は存在しない」という言葉にかれたのは、正義というものを不信に思っている裏返しです。
理由は、正義の根っこにある独善が嫌いだからです。
なので、たぶん今回が「悪は存在しない」の最後です。

独善性を感じる人や集団の特徴には、二種類のタイプがあります。

    独善A ①自分の外側にある世界に関心がない
        ②他者を包摂ほうせつする気がない 
        ③考えるタイプ
       独善B   ①自分の外側にある世界に関心がない 
             ②他者を包摂する気がない 
                   ③考えないタイプ

         ➀と②の特徴は同じです。
    違うのは3番目の、一息ついて考える習慣があるか、ないかです。
          ※「包摂」とは、あるものを包み込んで取り込むことを意味する。
     具体的には、異なる意見や立場、文化や価値観などを受け入れ、
                調和を図ることを指す。

   イメージだと、
    独善Aは、個人ではプーチン、集団ではユダヤ人
    独善Bは、個人ではトランプ前大統領、集団では極右
    (でもトランプ氏は今回の事件で変わるかもしれません) 

両者とも難儀な存在です。ですが、相手を独善だといって安直に否定すれば、自分も独善者になり対立するだけでしょう。
考えてみれば、荒地や新大陸を切り開くことが出来たのは、無鉄砲でイケイケな独善Bがいたからです。また、自然を破壊しながらも国家や文明を発展させてこれたのは独善Aがいたからです。
彼らは、「いい人」にはない強烈な独善エネルギーを持っています。良くも悪くも、独善者なしに人類はここまで来れなかったでしょう。

ですが、もう文明は十分なところまで来ました。国境線は決まっています。
今までの独善の在り方●●●●●●に別れを告げ、独善者のエネルギーの使い方を「負から正」に転換すべき時にきています。それができれば、未来はあります。

 

P.S  2年前アフガニスタンで命を落とした中村哲さんは、真の意味で日本が世界に誇れる存在です。誰かが、「1万円札の肖像画は中村哲さんにすべきだ」と言っていました。 中村さんは独善Bの真逆の人です。
①自分の外側にある世界に関心がある ②他者を包摂して生きる ③知性と賢さがある。


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