見出し画像

【解答解説】第38回管理栄養士国家試験(問25)

問題

消化器系の構造と機能に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
(1)胃底部は、胃体部と幽門部の間にある。
(2)セクレチンは、胃酸分泌を促進する。
(3)肝洞様毛細血管(類洞)は、肝小葉と肝小葉の間を走行する。
(4)直接ビリルビンは、水溶性である。
(5)α-アミラーゼは、マルトースをグルコースに分解する。

解答

(4)

解説

(1)×
 胃底部は胃体部の上部にあります。

胃の構成

(2)×
 セクレチンは十二指腸のS細胞から分泌され、胃酸の分泌を抑制します。
 胃の内容物が送られ、十二指腸が酸性に傾くことで分泌されます。

分泌部位

(3)×
 肝洞様毛細血管(類洞)は肝小葉静脈から中心静脈に向かって肝細胞の間を走行しています。

(4)⚪︎
 古くなった赤血球は、脾臓で破壊される時にビリルビンという黄色い色素が生成されます。ビリルビン単独では水に溶けにくいため、アルブミンと結合した間接ビリルビンの状態で肝臓に運ばれます。肝臓では、ビリルビンはアルブミンと離れ、グルクロン酸と結合します。この状態を直接ビリルビンといい、水溶性で胆道から排泄され、小腸に到達します。

(5)×
 α-アミラーゼはデンプンに作用し、デキストリンやオリゴ糖を生成します。β-アミラーゼはデンプン、デキストリン、グリコーゲンなどに作用し、マルトースを生成します。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?