【解答解説】第３８回管理栄養士国家試験（問17）

問題

ヒトの細胞に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
（1）ミトコンドリアは、ミトコンドリア独自のDNAをもつ。
（2）ゴルジ体では、遺伝情報の翻訳が行われる。
（3）リソソームは、たんぱく質の合成を行う。
（4）脂質二重膜は、リン脂質の疎水性部分が内側にある。
（5）細胞周期は、G1期→M期→G2期→S期の順に進行する。

解答

（1）

解説

（1）⚪︎
　ミトコンドリアは独自のDNAを持っています。
　ATP産生やアポトーシスの制御などを行います。

（2）×
　ゴルジ体は、たんぱく質の修飾を行います。
　細胞内で合成されたたんぱく質に糖を付加して糖たんぱく質を作ります。付加された糖によって、糖たんぱく質の輸送される場所が異なります。配送センターのような役割ですね。

（3）×
　たんぱく質の合成を行うのは、リボソームです。
　mRNAの遺伝子コドンに基づいて、tRNAのアミノ酸を結合する「翻訳」が行われています。 
　リソソームは細胞内に取り込んだ異物の分解を行います。

（4）×
　疎水性部分は内側にあります。親水性部分が外側にあることで水に馴染みやすいですが、細胞内・外への物質の出入りができない構造となっています。

（5）×
　細胞周期はG1期→S期→G2期→M期の順に進みます。

ちなみに滑面小胞体では脂質の代謝が行われます。