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【解答解説】第38回管理栄養士国家試験(問29)

問題

腎臓の構造と機能に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
(1)尿細管は、糸球体とボーマン嚢で構成される。
(2)ヘンレ係蹄は、遠位尿細管と集合管の間に存在する。
(3)健常成人の1日当たりの糸球体濾過量は、約1.5Lである。
(4)クレアチニンは、糸球体で濾過される。
(5)イヌリンは、尿細管で再吸収される。

解答

(4)

解説

(1)×
 糸球体とボーマン嚢で構成されるのは、腎小体です。
 尿細管は、近位尿細管、ヘンレループ、遠位尿細管で構成されます。
 ネフロンは一つの腎小体とそれにつながる1本の尿細管で構成されます。

(2)×
 ヘンレ係蹄は近位尿細管と遠位尿細管との間に存在します。

(3)×
 健常成人の1日当たりの糸球体濾過量は約150Lです。
 約150Lの原尿は糸球体で濾過され、尿細管で濃縮され約1.5Lの尿になり排泄されます。

(4)⚪︎
 クレアチニンは、ほとんどが腎臓で濾過され、尿中に排泄されます。
 しかし、腎機能が低下すると、糸球体で濾過される量が減り、尿から排出されずに血液中に蓄積されるため、血清クレアチニン値が上昇します。

(5)×
 イヌリンは、尿細管で再吸収されず、糸球体で濾過されることから、糸球体濾過量の測定に用いられます。

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