高卒Webエンジニア視点での学歴について

初めに自己紹介

高卒、20歳のapolloです。現在は自社開発兼受託開発の会社でwebエンジニアとして働いて半年目になりました。

近頃、"大学に行く意味なんてない。(特に文系は)" と言われることが多いですが、今回の記事では大学に行かずに社会人になった自分が大学に行かなかったという選択をどう考えているのかについて書いていきたいと思います。

  • なぜ大学に行かなかったのか

まず気になると思うのが「なぜ自分は大学に行かなかったのか」についてです。ぶっちゃけいうとスティーブ・ジョブズとかビルゲイツみたいに「俺には学校なんか必要がないから行かねぇ」みたいなカッコ良い理由からではなく、純粋に滑り止めの私立を全く受けずに志望校の国立大学だけを受けた結果、受験に落ち、浪人するか就職するかだったら、自分は大学に入ってもエンジニアになりたいと思っていたため、キャリアの観点から見たら、浪人するよりも就職して早めに実務経験を積んだ方が良いだろうという判断から大学には行きませんでした。大学に行かないことを決めた後、プログラミングの本やudemyの講座を使い、独学で8ヶ月ほど勉強してエンジニアになりました。

まずそもそも、なぜ受験校を一校しか受けなかったのかについてです。それは自分は母子家庭という環境もあり、経済的に余裕がなかったためです。奨学金を使えば行けるということは知っていましたが、正直、数百万円単位の借金を20代前半の時点で負ってしまうのは大卒の肩書きを取るということと天秤にかけても、あまり良いこととは思えませんでした。なぜなら私立の学費クラスのお金を借金してしまうと仮に大手の就職先に勤めたとしても大手とはいえ20後半くらいまでは収入は大して良くないということを知っていたので、完済するまでにそれなりに時間がかかるからです。借金があると例えば起業したいとか、経済的にはあまり安定しているとは言い難い転職先(20代中盤から未経験からエンジニアに挑戦するとか)に行く場合、リスクが取りづらくなると考えました。今は転職が普通になり、3年くらいで転職したり、異業種への転職に挑戦したり、起業したりする人が増えてきていますが、借金をしてしまうと、この辺りのチャレンジがし辛くなるのではと思いました。

二つめの理由としては自分が志望校の国立大学以外の大学に興味がなかったからです。これはそのままで、興味のない大学に無理に入ってしまってもサークルに入って、それなりの学生生活を楽しめても「なんでこの大学に通ってんだろう。いやこんなこと考えちゃ駄目だ。学歴は就職する時に必ず役に立つ人生で重要な物なんだ」という自己欺瞞で苦しむのではと思ったからです。自分は高校の時でも同じように思った経験があり、それでも退学する勇気はなかったので、必死に自分に高校に在籍することの重要性を言い聞かせながら卒業はしましたが、精神的にはかなり辛かったです。これが大学まで続いて自分に言い訳をしながら、全く楽しくないわけでもないけど、どこかで自分に興味のない大学に在籍することの意味を正当化することに苦悶しながら通い続けるというのは難しいと判断しました。

高卒で就職先とかあるの?

ではそんなこと言っても高卒でとってくれる企業なんかあんのかよということについて書いていきたいと思います。

結論、あります。自分も高卒で雇ってくれるようなところなんてカイジの地下労働みたいな職場しかないのではと思っていたのですが、自分の職業柄というのもありますが、高卒でエンジニアでも全然問題ないです。また意外だったのが、HPでは応募条件、大卒以上というふうに書いている企業でも高卒の自分に結構多くの企業がwantedly上でスカウトしてくれました。また誤解されないように自分が高卒である旨を伝えると、「まぁHPのやつは気にしなくても大丈夫」みたいな返答だったので、大企業は知りませんが、中小企業はHPに大卒条件があっても実態は違うということが多かったです(給料も大卒者と同じ)。また大企業に関しても実体験ではないので、あまり深掘りできないですが、中途採用であれば大企業への転職もできるらしいです。

社会人視点での学歴の価値観

自分が勤めている職場は自分以外の社員が全員、最低でも大学卒業している人たちなのですが、社会人になってから大学(学歴)についての話になることはありません。基本、仕事の話がメインになるので、誰がどこの大学を卒業したとかはあまり気にしません。

ただ、東大卒とか京大卒といった高学歴の肩書きは社会人になってからも尊敬の眼差しで見られます。それは一応、自分も含めてですが大学受験は経験しているので、どれだけ、そういった大学に進学することが難しいのか。やるべきことが沢山あるのかを知っているからだと思います。

あと学歴の仕事のパフォーマンスの関連性ですが、ある程度は相関していると感じることが多いです。これはエンジニアという日頃の勉強習慣が求められる職業だからかもしれませんが、学歴が高い人は言語化能力も高いので、自分の状況を的確に伝えられる人が多いと思いと思います。仕事ができない人の特徴としては個人的にはお喋りスキルが高いとかではなくて、自分がどういった部分がわからなくて、どう言った部分がわかっているのかということを第三者に分かるように共有できる人はスムーズに仕事をこなしているなと感じます。

後悔はしてないか

将来のことはわかりませんが、後悔は今の所していません。大学に行かないという選択を取る前に大学に行かなかった場合のデメリット(海外の労働Visa)か取りづらくなるとかと言ったことは承知の上での決断ですし、そういったデメリットへの代替案も考えていました。むしろ今は浪人せずに良かったなと思っています。

どんな人におすすめできるか

次にこの進路?をどう言った人におすすめできるかについてです。個人的には自分で主体的に勉強できる人(勉強習慣がある人)にはおすすめだと思います。

勉強は高卒だろうが、大卒であろうが必要です。そして高卒の場合は勉強の環境や授業を大学と違って提供してくれたりすることはなく、自分で必要なものをリスト化し、実際に誰にも強制されない環境の中、勉強することが求められますので、勉強習慣はあるけど、大学に行く意味が見出せない高校生にはおすすめです。

そこで逆に思ったのが、自分の周りのレベルの高い大学に通っている文系の学生は大学は意味がないと感じているのに嫌々、通い続けている人が多い印象ですが、そういった人たちは1人でもある程度勉強できるのに、無理してまで大学に行く必要あるのかなと個人的には思っています。

どんな人におすすめできないか

おすすめできない人は自分で調べる習慣がない人です。大学に行かない場合、主体的に動かずに過ごせば過ごすほど人生の空白期間が長くなり、気づいたら30代とかもあり得ますので、そういった人にはお勧めできません。

まとめ

大学に行かないう決断は高校生にしてみれば社会のレールから外れるくらいの大きな選択に感じると思いますが(周りが大学進学する人ばかりだと余計に)、こういった進路もあるんだなと参考にしていただければ幸いです。


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