見出し画像

2021年の振り返り~否定との闘い~

2021年は否定される恐怖に追いかけられ続けた1年だったのではないかなと思います.

高校生最後の○○

もういろんなことに”高校生最後の”という枕詞が付き始める.
そのことがどうしてもさみしくて,そのさみしさを振り払うかのように最後の大会,学会発表,テスト,学校行事などに打ち込み続けた.
自己満足でしかないかもしれないけど,少なくとも今はあれを超えるものはできないかなぁって思うくらいに頑張れたと思う.

ある意味で"高校生"という肩書きは僕自身のかけがえのないアイデンティティを創る1つの要素で,それが無くなることが怖いのかなぁと思う.
中学を卒業するときは,そんなことを露ほども思わなかった.
まだアイデンティティに固執はしてなかったような気もする.
中高一貫校だったこともあって,何より「ようやく高校生になれる!」という喜びにあふれてこれからやってくるだろう未来に目を輝かせていたと思う.描いていた未来は半分正解で半分が違っていたけども.

"高校生"のエモさが少し心地よかった

何をやってきたんだろう

前述の高校3年生の哀愁に浸りながら,様々な大会に出た.

2021年の大会で印象に残っているのはやはりSSFだと思う.
課題研究でやってきた研究を初めて引っ提げてポスターセッションに挑んだあの神戸での1日は忘れられない.

悔しかった.議論に参加したいのに話していることが分からなくて置いていかれる焦り,会話の中でじわじわとにじり寄ってくる
”あれ?これって間違ってる?”という時間をかけて導いた結論が崩れ去っていく恐怖.
”いったい僕がやってきたことは何だったんだろう?”ってしばらく考えこむ始末.いろいろ調べた.先生たちからも聞いた.自分で手を動かして,見つけ出した.それでも何かが足りない.
終わった後は”楽しかった!”なんて強がってはみたものの,しっかりとつらかった.

あの夜の興奮,次の日の決意は忘れない

そのつらさとは,またすぐにご対面.
それは入試の面接のとき.少ないなりにも情報は調べて,できること全部やって,たくさんの方から支援を受けて,そして臨んだ決戦の日.

手応え的には圧倒的な惨敗.口頭試問で2題を課されましたが,1つは手がつかないほど難しい.もう1つはそうでもなかった(はず)程度の問題でしたが動揺からか,からっきしダメ.
2つとも,言ってしまえば高校課程のお勉強(少しひねってはありますが).そうでもなかった方は落ち着いてやればすぐに解ける問題だった.でも難しかった方は,まともな解き方を思いつくのにすら2日かかった.

高校のお勉強はそこまでさぼったつもりはありません.でもダメだった.どうなんでしょうね?今までの勉強は良いものだったのか,自信がなくなりました.

加えて何よりも悔しかったのが,研究について触れられなかったこと.
前述の通り高校のお勉強に加えて研究にも没頭してきた僕は,事前資料などにも研究についてはたっぷりとアピールした.でもノータッチ.確かに口頭試問で時間をかけすぎた.1人30分の時間を使い切ったと思う.
でも,”それだけ書いたんだから何か触れてくれよ,興味ないのかよ”っていう思いが強くあった.
”あなたの研究は興味を惹かれるものではない”
そういう意図は全くなかったと思うが,そんなことを思ってたんじゃないかなって少しだけ僕の頭の中に勝手によぎった.僕のやってきたものが,たくさんの方々が関わってくれたものが否定されたような,そんな恐怖があった.

悔しさと恐怖.あまりにも大きすぎて,帰りの飛行機でも考えこんでいた.

今度はここに大学生として行きたいなぁ
もっと強くなって戻ってくると決めた

これまで,そしてこれから

まだ僕は今僕が行きたい世界に行くのは早すぎるのかもしれない.
あなたはまだ背伸びしてるんだから,身の丈に合ったところに行きなさいって誰かが諭してくれてるのかも.

でも僕は諦めたくない.まだ終わらせたくない.背伸びしてでもそこに行きたい.
科学が僕の世界を変えてくれたように,
もっともっと面白いことができるって,
その面白さはきっと社会全体を動かせるって信じている.
それをやり遂げるために,今まで全力で打ち込んできた.
それは無駄じゃないって,否定されるものじゃないって示すためにまだもう少し学んで,手を動かして,自分の手でアクションを起こさなければいけない.

それを続ける2022年にしたいと思う.
あと少しだけ,今目の前にある壁に立ち向かって,また強くなってくる.

サイエンスなんてって思われるかもしれない.思いだけじゃ何も変わらないって言われると思う.

だから”科学から広がるワクワクが世界を変える”っていう思いは忘れずに,その思いを実現する力を身に着けて,世界を変えていきます.

どうぞ2022年もよろしくお願いします.