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「イェ〜」と紫煙をはきながら、友は去って行った

ハードボイルドの映画には、粋なラストシーンがつきものである。このフランス映画の「さらば友よ」はまさにそんな映画の一つに数えられるだろう。クリスマスの夜にひょんなことから、二人は美人の姉妹から頼まれて、金庫破りをする。しかし、犯行が発覚し、ブロンソンが一人、単独犯なら6年、共犯なら12年は喰らう。だから俺一人でやったことにしろ!とドロンを諭す。そして別れのとき、ドロンはブロンソンがくわえたタバコに、マッチで火をつける。交差する二人の手、ブロンソンが紫煙を吐き「イェ〜」と低い声でささやく。そして、ドロンが感謝と別れを惜しみ「イェ〜!」と叫ぶ。こんな粋なラストシーンがあるだろうか?
翌日、学校で友達と二人で、このシーンを真似たことを懐かしく思い出す。

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