【読書録】サピエンス全史
人類はあっという間に頂点に上り詰めたので、生態系は順応する暇がなかった。そのうえ、人類自身も順応しそこなった。地球に君臨する捕食者の大半は、堂々たる生き物だ。何百万年にも及ぶ支配のおかげで、彼らは自信に満ちている。それに比べると、サピエンスはむしろ、政情不安定な弱小国の独裁者のようなものだ。私たちはつい最近までサバンナの負け組の一員だったため、自分の位置についての恐れと不安でいっぱいで、そのためなおさら残忍で危険な存在となっている。(「サピエンス全史」)
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