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ビジネスマナー 「英語のそこのところ」第56回
【前書き】
今回、投稿するエッセイは7年前の2014年12月18日に水戸市の「文化問屋みかど商会」のファクシミリ配信誌に掲載されたものです。時節にそぐわない内容はご容赦ください。
Native Japanese Speakerが海外で、やってはいけない仕草というのはよく聞かれると思いますが、Native English Speakerが日本でやってはいけない仕草というのも当然あります。友人のNative English Speakerがそれをやっていたら伝えてあげてください。(著者)
12月4日発刊! 「English Sentence Maker 実践英語・英会話力養成テキスト7 現実をあらわさない仮定法」販売中!
「英語を英語で考える」コツをつかむトレーニングを第5巻、第6巻と行っていますが、第7巻では、条件の副詞節If SV の流れで仮定法を取り上げています。
仮定法は、Native Japanese Speakerの中では、不得意とする人も多い表現方法ですが、非常に重要です。事実を伝えることが重要視される英語ですが、仮定法は、事実に加えて強い気持を伝えることができる表現方法です。ぜひ、この第7巻でつかんでください。
English Sentence Makerは、わたしの主宰する英会話スクール「英語・直観力」で使用している7年間で100名以上のビジネスピープルを単独での海外出張や海外赴任ができるスキルを持った国際ビジネスピープルにした実績を持つテキストを一般向けに手直ししたドリル形式のテキストです。
時制・助動詞と言った英語の「エンジン」部分を第1巻~第4巻で、名詞とその仲間たちという英語の「フレーム」を第5巻で、副詞とその仲間たちという英語の「いろどり」を解説・演習しています。
英文作成力や速読力を付けたいと思っておられる方ぜひ、手に取ってみてください。必ず、英語・英会話が出来るようになります。
【本文】
大学在学中からバーテンの真似事をやったり、フリーライターをやったり、大学を卒業してからは進学塾のマネージメントや講師、その後、編集者を経て、英会話スクールのスキルアップコーチ、Vice president と自分でも、だいぶ変な経歴を重ねてきたと思います。バーテンやライターから進学塾のマネージメントと講師ですからね。なんだかすごく柔らかいところから、硬いところに宗旨替えしたように見える。しかも、私は大学時代に塾の講師なんてやったことがないんです。まったく興味もなかった。就職活動する大学4年の時にいろいろあって、就職課の掲示板の中で一番給料がよかったのが「進学塾」。面接に行って、なぜかとんとん拍子に就職が決まり、大学の友人に話すと、
「お前が先生!」
と、ひっくり返った声で何かの間違いだろう気味に言われたものでした。
なんといっても、麻雀に競馬にチンチロリンとギャンブルは一通りやっていたし、朝まで新宿で呑んでいることなんてざら。初めて入ったスナックで、先輩と口論になって小突き合いを始めたら、怖いおにさん方が出てきて「事務所」に連れて行かれたことも。あの時はさすがに腹に力が入りました。若さは馬鹿さですからね。謝ればいいものを謝らないわけです。
そんな人間が、進学塾。
「お前が、ちゃんと教えられんのかよ」
と思われるのは当たり前。「まあ、マネージメントなんで教えたりはしないみたいだから大丈夫」と答えるとみんなほっとした顔をする。よほどとんでもない人間と思われていた。
でも、進学塾もバーテンやライターと一緒で、大きな声でちゃんとあいさつできたり、敬語が使えたり、約束を守ったりという体育会系のノリが非常に大切な職場でした。このあたりのことは小学校から「剣道」「柔道」「弓道」と武道をやらされて来たおかげで、身についている(どれもモノになってませんけど(笑))。おかげで意外にすんなり職場の雰囲気には入れたんですが、困ったのはご父母対応です。
私が就職したのはサピックスに行くか、それともそこに行くか? と比べられるような超進学塾です。中学受験では開成・麻布・桜蔭・女子学院(武蔵は遠すぎるので受験せず、雙葉は学力以外の条件が必要なので受験することはありませんでした)と言った御三家に合格者を出し、高校受験では慶応高校・早稲田学院・学芸大附属高校といったエリート校に進学させる塾だったんです。しかも、一学年は80人までしかとらないと決まっていて、入塾待ちの生徒までいる。授業料も桁違いで、私立の中高並。よく「あの塾に行くのは、私学に行かせるのと同じだ」と言われたものです。
そういう超進学塾に通わせるご父母の方ってどういう方か想像つきます? ほとんどが有名企業の社員の方や官僚です。近くに旧大蔵省の官舎があったんで、キャリア官僚とはこういう人たちなんだなぁ、とだいぶ勉強させていただきました。
私は、柔らかい接客ばかりをしてきたので、そういう方々に対するきちんとしたビジネスマナーを知らなかったんですね。バーテンみたいに、『いらっしゃいませ』と低音で雰囲気を作って言うわけにもいかないし、ライターみたいに『さすが店長、いいセンスしてますね』と急に距離を詰めるわけにもいかない。で、まごまごしている私を助けてくれたのは、以前もお話したヤクザみたいな社長。手とり足とり、教えていただきました。
名刺は必ずお客様の手より下に出せとか、ご案内する際には相手の右前を歩けとか、お茶を出すときは湯呑いっぱいにお茶を淹れるなとか、今から考えるとあの大学卒業したてに教えてもらったことって本当に大切で、法人様への営業を多少ともできている基礎になっていると感謝しています。
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こういうことって、いわゆる学校では教えてくれないことで、それはNative English Speakerも一緒。海外でのビジネス経験のあるNative English Speakerなら特に問題はないんですが、日本に来ているNative English Speakerの多くは就職できなかったからとか、異文化体験を積みたいからという理由で大学を卒業してすぐ来ている人が多いんです。なので、間違いなくいい加減。法人営業に行くときは一通りビジネスマナーを教え込む必要があります。
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