見出し画像

昨日は、2022年の出生数について書いた。


出生数は何を調べればわかる?

出生数は、厚生労働省 人口動態調査 結果の概要 ページに掲載されている。

人口動態調査(人口動態統計)って何?

厚生労働省のページをみると、

人口動態統計は、出生、死亡、婚姻、離婚及び死産の各事象について、各種届出書等から人口動態調査票が市区町村で作成され、これを収集し集計したものである。

厚生労働省 人口動態調査 HP

また、調査の対象及び客体は

「戸籍法」及び「死産の届出に関する規程」により届け出られた出生、死亡、婚姻、離婚及び死産の全数を対象

厚生労働省 人口動態調査 HP

とされている。

出生数の発表方法には種類がある

そして、人口動態統計には

  1. 人口動態統計速報

  2. 人口動態統計月報(概数)

  3. 人口動態統計(確定数)

と種類がある。
それぞれどのような内容確認してみると

1.人口動態統計速報

調査月の約2ヶ月後に公表されているのが「人口動態統計速報」

速報の数値は調査票の作成枚数であり、日本における日本人、日本における外国人、外国における日本人及び前年以前に発生した事象を含むものである。

厚生労働省 人口動態調査 HP

調査の概要は以下の通り、

【数値】調査票を作成した数

【集計客体】日本における日本人及び外国人、並びに外国における日本人(いずれも前年以前発生のものを含む)

【公表】毎月(調査月の約2か月後)

下記は、2024年1月23日公表の2023年11月分。

人口動態統計速報(令和5年11月分)
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/geppo/s2023/dl/202311.pdf

2.人口動態統計月報(概数)

調査月の約5ヶ月後に公表されているのが、人口動態統計月報(概数)

【数値】概数

【集計客体】日本における日本人(前年以前発生のものを除く)

【公表】毎月(調査月の約5か月後)
【公表】毎年(年間合計)(調査年の翌年6月上旬)

下記は、2024年2月6日公表の2023年9月分。

人口動態統計月報(概数)
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/geppo/m2023/dl/all0509.pdf

3.人口動態統計(確定数)

調査年の翌年9月にされているのが「人口動態統計(確定数)」

【数値】確定数(概数に修正を加えたもの)

【集計客体】日本における日本人(日本における外国人、外国における日本人及び前年以前発生のものは別掲)

【公表】毎年(調査年の翌年9月)

【刊行物】報告書(刊行は調査年の翌々年3月)

となっている。

下記は、2023年9月15日公表の「令和4年(2022)人口動態統計(確定数)」

令和4年(2022)人口動態統計(確定数)の概況
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/kakutei22/dl/02_kek.pdf

結果を見る際に留意する点

発表される3つの結果だが、大きく異なるのは集計客体。
集計客体の定義を見てみると、

1.人口動態統計速報
日本における日本人及び外国人、並びに外国における日本人(いずれも前年以前発生のものを含む)

2.人口動態統計月報(概数)
日本における日本人(前年以前発生のものを除く)

3.人口動態統計(確定数)
日本における日本人(日本における外国人、外国における日本人及び前年以前発生のものは別掲)

となり、それぞれ異なる。
日本の人口を語るには「3.人口動態統計(確定数)」になるが、
公表が9か月後と時間を要するため、「2.人口動態統計月報(概数)」の数値を目にすることが多い。

発表される数値を鵜吞みにするのではなく、ルールを知った上で理解することが必要だ。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?