2021.06.14 深夜
論理的思考、理性、道理、ロジカルシンキングといった理論的な思考が重要だとされる一方で、心あるいは感情を持つ生物を対象とする場合、「感情を論理的に扱う」といったような相対するようなことが出来るのだろうか、と疑問に思ったので、自分なりの考えを書いていきます。
事の始めは、会社で仕事をしている時に後輩からアドバイスが欲しいと言われ、話を聞きながら色々とコメントをしていた時の事でした。この子、今は別の部署なのですが、少し前までは同じ部署にいて、とても慕ってくれているようでした。嬉しいことですね。
このご時世、色々と制限があり、顔を合わせる機会も減っています。せっかく話を出来たついでなのか、仕事を進める上での不満や、その子自身が何をどうしていきたいか、といった話もしてきたので、ついでにそれも聞いて自分なりの考えをいくつかその子に伝えました。
これだけならそれで終わりなのですが、同じ日に、上述の子と同じ部署で仕事をする別の後輩とバッタリ会い、ついでに世間話をしていたのですが、やはり同様に相談をされ、上記の子との軋轢が見えてきてしまったのです。
どちらを立てるでもなく、いい落とし所を見つけてあげるべきなのでしょう……が、はてさて、どう解決したものか。こういった事柄は、概ねこう対応すべき、といった知見はいくらか見かけるのですが、実例を見聞きする機会はなかなか得られません。本当は練習なり訓練なりしたいところですが、人間相手の事象にそんなことは難しいでしょう。本番を積み重ねていくしかありません。
こういった話をする時、個人的に重要と思っているのは、①状態の把握、②伝え方、③自分の意思として伝えること、と思っています。
①の判断に有用なのは、言葉、表情、仕草を含むリアルタイムな相手の反応です。「AであるならBと対応すべき」という方針があったとしても、状態がAであるのか、あるいはCであるのか、Zであるのか、判断を誤ることが有り得ます。相手の心理を探るのに、考える時間を与えずに回答を迫ると、熟考されていない剥き出しの思考が得やすく、より本質的な状態が得られると考えています。詰まったり、訂正したりしたら、それはそれで考えがまとまっていないとか、自分の本心とは別に意図があったりとか、副次的な材料が得られます。多分ここが一番大事で難しいのではないでしょうか。人間の心ですから、当然でしょうか。人と接し続けることで、普段からの関係を築けていればいるだけ、きっと精度も向上するでしょう。
②は主に「相手の心情にどういう影響を与えるか」を念頭に置いて話をすることです。怒らせるとか、悲しませるとか、あまり感情的にならないように言い方を選ぶとか、選択肢はいくらかあるのですが、意図的にそう出来ているかが肝要です。あくまで想定の範囲下にあることが大事だと思うので、反応が予測できる範囲で収めておきたいですね。わからないことが多いなら、なるべく感情的にならないように少しずつ積み上げていく方が良いでしょう。
③は「他人事にしないため」です。それに、どうすべきかが明瞭であればいいですが、大抵そうではなく、選択を迫ることになるかと思います。なので、主体的に考えていることを相手に示し、選択肢の一つとして腹に落としてもらうのに大事なのではないか、と思います。時には相手の本意に沿わないことも選択肢として与えなければならず、何を以て納得させるか、あるいは一度受け取ってもらうか、という点で、主体性は重要と考えます。
さて、ここまで書いたことが正しいかどうかは、正直なところ、自分でもわかりません。書いた時点で自分の考えていることとして、ひとまず明文化できたので、目的は達成したのですが、どうでしょうね。しばらく後に見直したら、恥ずかしさの余り目を背けてしまうかもしれません。いや、それより後輩二人が上手く仕事を進められるかどうかの方が重要ですね。将来ある若者には、是非成功体験を積み上げてもらって、成長に結びつけてほしいものですね。自分もですけど。
それでは。
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