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糸が魅せる!「糸掛けアート」の世界

世の中には様々なアートが存在します。アートに使われる素材も様々です。
その中でも、私が一目で夢中になってしまった「糸のアート」をご紹介します。

きっかけは、パート先の縫製工場で糸が大量に余り、置き場に困ったこと。この糸を何か有効に使えないかとアイデアを探していました。「糸」「再利用」で画像検索してたまたまヒットしたのが「糸掛けアート」でした。

糸が織りなす神秘的な造形

こちらは、私が一番最初に作った作品です。
丸い形のものは特に「糸曼荼羅」と呼ばれます。ルールに従い順番に糸をかけていくことで、この複雑な幾何学模様が出来上がります。


糸掛けアートの作り方

糸掛けアートに使う材料は、ホームセンターや100均ショップで揃います

  • 板(厚み1.5㎝以上、20~30㎝四方)

  • 釘(真鍮製1.9㎜)

  • 金槌

  • 型紙(エクセルで作成)

この5点があれば、すぐにでも糸掛けアートが始められます。
手順は以下の通りです。

  1. 型紙を板に張り付ける

  2. 型紙の上から釘を打つ

  3. 型紙をはがし、糸をかける

釘の数、糸掛けのパターンによって模様は変わります。
次は、模様についていくつかご紹介しましょう。

形や色の組み合わせに想いを込める

糸掛けアートを構成する要素はざっくり分けると3つです。

  • 扇形

  • 三日月(ハート型)

糸が作れるのは直線のみ。しかし少しずつ角度をつけながら釘にかけることで曲線のある形を作り、その形の組み合わせで様々な模様が生まれます。

このアートを始めてから、作品を家族や友達に贈るようになりました。プレゼントとして作るときは、相手の好きな色や、伝えたい気持ちに合ったモチーフを選びます。受け取ってくれた人は、まずその糸の重なりや模様に引き込まれ、形と色に込められた意味を知ってさらに喜んでくれます。
例えば、この「フラワーオブライフ(生命の花)」は、健康や長寿を願うモチーフです。母の日のプレゼントとして贈りました。

一本一本丁寧に釘を打ち、母の好きな青系の糸を使い、2週間かけて仕上げた大作です。
「フラワーオブライフ」は円を組み合わせた形で、古代から護符として用いられてきたそうです。

護符「フラワーオブライフ」


実家の玄関に飾っているので、もしかしたらお守りとしての効果を発揮してくれるかもしれません。しかし、そんなスピリチュアルな効果はなくとも、日ごろの感謝の気持ちは表せたのではないかと思っています。

目で見てキレイ、だけではない糸掛けアートの効果

「糸掛けアート」を作るときには、素数や倍数といった数学の知識が関わってきます。そのため、別名「数学のアート」とも呼ばれています。
私自身は数学が嫌いで、このアートを始めるまでは、素数なんて考えたことすらありませんでした。今では素数を数えながら糸をかけ、どのような作品に仕上がるか、ワクワクしながら作っています。
素数や倍数を数え、かける釘を間違えないように集中する。こういったことが、脳に良い影響を与えるのだそうです。私ぐらいの年齢(40代)ですと鬱や不眠症の予防、もう少し年齢が高くなると認知症予防になるそうです。確かに糸掛けをしている間は悩み事を忘れ、頭がすっきりしてきます。人に喜ばれるものを作りながら、自分もリフレッシュできるのです。

いかがでしたか?目で見ても、実際に作っても癒される糸掛けアートの世界でした。ぜひ、ネットでも「糸掛け」、「String Mandala」などで検索してみてください。個性的な糸のアートに出会えると思います。


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