神様の御用人 2

こんにちは。エイルです。

今日は久しぶりに文庫本の感想を書こうと思います。今回紹介するのは浅葉なつ先生の「神様の御用人 2」です。以前1巻を読んでおり、雰囲気が好みだったので先日買ってきたのです。

今回御用を言い渡すのは少彦名神・窮鬼・泣沢女神・須勢理毘売でした。窮鬼はいわゆる貧乏神のことです。こんな名前があるとは知らなかった……どの神様も非常にその神様らしい、それでいてどこか人間臭い御用を言いつけていました。主人公である良彦はあくまでどこにでもいるようなただのフリーターなのですごい力を使って素晴らしい解決をするというようなことはできないのですが、懸命に試し続けて導き出したものはどれもそんな良彦だからこそ果たせたようなものとなっていました。

個人的に一番お気に入りなのは3つ目の泣沢女神の話です。この回からヒロインでもある穂乃香が本格的に登場するようになります。話が進むにつれて穂乃香の苦しい新庄や泣沢女神の願いが綴られていきます。結果としてはもう本当に優しさでいっぱいで、読んでいるこちらもほっこりとした気分になりました。

四番目の須勢理毘売の話も面白かったです。須勢理毘売は素戔嗚の娘で大国主の妻でもある女神です。この話にはもちろん大国主も出てくるのですが、なんというか、すごいキャラ立ちをしていましたね……いやまぁ確かに古事記にもそんな感じのことが書かれているので何も間違ってはいないんですけれども、いざちゃんと表現されたところを見てみると、おぉ……となりました。このキャラ立ちは嫌いじゃないですよ?おかげで割とシリアスになりかねない御用だったにも関わらずコメディたっぷりの話になっていたと思います。でも現実にはこんな人はいてほしくないなぁ……大国主だからこそ許される……はず……?

本日はここまでとなります。こうやってみていると神様って本当に人間臭いですね。信仰の対象ということでどうしても雲の上の存在と見てしまいます(実際間違っていない)が、なんだかいつもより近しい存在に思えてきます。

それではまた、次回の投稿にて。

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