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立春(金柑と糀)移ろいゆく水と花

一年を春夏秋冬の4つに分け、さらに約15日ごとに分けた二十四節気。農業の目安として季節の変化に対応するために中国より伝来したと言われています。

移ろう季節をより身近に感じることができたらと思い、emmyと、Mayu Araiによるドリンクといけばなを二十四節気の時季に合わせ、お手紙のやりとりをしています。

今回は第二十七回目の『立春』、emmyからのお手紙です。

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Mayuさんこんにちは。

季節の節目である節分が過ぎ、新たな暦の始まり「立春」を迎えました。
窓から差し込む日の光がやわらかく、ついほのぼのとまどろんでしまいます。

節分といえば豆まきですが、昨年から豆の探求に勤しんでる私も豆を炊いてお茶請けにして楽しみました。ついつい手が伸びてしまうので自制するのが一苦労なのですが。。

なぜ節分に豆かというと、豆には魔除けの意味や「魔を滅する=魔滅(まめ)」といった当て字から由来したようです。二十四節気を意識すると、年中行事や旧暦に目を向けることができて面白いです。

春の暦とはいえ空気はまだまだ冬の寒さ。凍てつくような寒さから身を庇いつつ、ゆっくりと春へと向かう日々を眺めていたいものですね。


さて、今回は爽やかでジューシー、とりどりの春の柑橘から、金柑と八朔を扱ったドリンクを作りました。

サクサクとした食感にやさしい味わいがクセになる八朔を果汁にし、和紅茶をベースにした自家製のスパイスティーシロップ、発酵させたノンアルコールの純米酒を加えて、まろやかにまとめます。


ティーシロップのスパイスはクローブ、アニス、ペッパー。和紅茶の繊細な風味を活かしつつ、ピリっとキレのよい味わいに。

熱を加えてとろとろと甘さを引き出した金柑、きめ細やかな泡立ちのトニックウォーターをわずかに加えます。



まばゆい黄金色からおせちやお祝いのお料理にも使われる金柑。身体をあたためてくれるものとして生薬としても扱われているようです。

金柑のぷりっとした歯ごたえと青さのある爽やかな香りが心地よくて、みかける度につい目が追ってしまう大好きな季節の果実です。



前回、大寒の芽出し紫陽花とアネモネのいけばなでは、上品ですっきりとした表情のアネモネに冬の終わりのひと間をいただきました。銀香梅の涼やかな香りがこちらまで漂ってくるようで心安らぎました。


冬と春が見え隠れする今の時期、日増しに陽が伸びて、家の中にいてもやんわりと春に向かっていく気配を感じます。

新しい季節、春の芽吹きに向かって万物が動き始める時期という意味もある如月。新たな気持ちで物事の準備をし始める時に良い季節なのかもしれませんね。

それではまた!


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二十四節気に合わせ、季節に寄り添ったドリンクとお花の交換会をしていきます。

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emmy
MayuArai


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