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芒種(パセリと王林)#二十四節気の手紙
一年を春夏秋冬の4つに分け、さらに約15日ごとに分けた二十四節気。農業の目安として季節の変化に対応するために中国より伝来したと言われています。
移ろう季節をより身近に感じることができたらと思い、ミックスドリンクスタイリストのemmyと、いけばな作家のMayu Araiによるドリンクとお花の交換会をはじめました。
二十四節気の時季に合わせ、お手紙のやりとりをしていきます。
今回は第十一回目の『芒種』、emmyからのお手紙です。
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Mayuさんこんにちは。
前回いただいたお手紙での木葉歳月のサラサドウダン、見ているとたしかに柔らかい緑とぷっくりとした葉が美味しそう。。スモークツリーのぽわぽわとした姿に愛らしい印象を持っていたのですが、カーネーションとの色合いでしょうか、組み合わせで大人っぽい表情に変わるのだなあとびっくりしました。
今回の節気『芒種』。あまり馴染みのない字面かもと思ったのですが、『芒』とは米や麦のツンツンした部分を指すようで、田植えや作物の種を蒔く時のこと。梅雨のはじまりの季節でもありますね。静岡の梅雨入りはとても早かったのですね!関東でも今年は早いかもと言われていましたが、降ったり止んだり、お天気の日もあり、正式の梅雨入りはまだのようです。
ご挨拶では「入梅の候」など使われますが、梅の実が色づいてくる時期。梅酒や梅シロップ、梅干しなどの梅を使ったものを仕込むタイミングですね。梅の甘い香りに包まれながら行う梅仕事、毎年の楽しみでもあります。
青果売り場でも徐々に夏の野菜や果物が目立ってきました。この時期になるとハーブ類も色濃く鮮やかです。今回はずいぶんと生き生きしたパセリから目が離せなくなり、ドリンクに扱わせていただきました。
飾りつけや添え物のイメージのつよいパセリですが、漢名では香芹と書くほど香り高いハーブ。独特な苦さと甘みがあります。
パセリと黄緑色の王林りんご、茎ほうじ茶、りんご酢を合わせ、香りと味わいがぎゅっと凝縮されたジューシーなエキスを抽出しました。
グラスは線のまっすぐなものを選んで、あたたかい温度でいただきます。
むしむしと湿度の高いそんな日はあえて温かく、さわやかな苦味のある飲みものを口にしたい。背筋を正したいような気持ちでつくりました。
Mayuさんは最近カメラを新調されたのですね。素敵!いつも側にあるものが新しくなるととてもワクワクしますよね。
ドリンク作りでいつも使うものといえば、バースプーンやメジャーカップ、茶こしなどいろいろある道具のなかで、ずっと変わらず使い続けているのはガラス製の柑橘用搾り器でしょうか。一番最初に勤めたバーで使っていたのがガラス製だったから、という理由なき理由で選んだものなのですが。。
ずしっと厚みのあるガラスの搾り器でレモンやグレープフルーツの果汁を搾るとしなやかで馴染むような味わいになるような気がしていて、もっと軽量だったり機能性の優れたタイプもありますが、クラシックなガラス製のものがなんだか好きでずっと使っています。無意識に手にしているものでも、ふと手を止めて考えると気に入っている部分が見えて愛着がわきますね。
つぎの節気は夏至。梅雨のどっしりと水分を蓄えた空気も静けさがあって好きですが、日も長くなりいよいよ夏を肌で感じられる季節がやってきますね。
エネルギーあふれる夏といけばなのお返事、とても楽しみにしています。
それではまた!
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二十四節気に合わせ、季節に寄り添ったドリンクとお花の交換会をしていきます。
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