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外交・防衛関係専門誌による日米同盟についての分析記事の紹介

最近行われた日米安全保障協議委員会の「2+2会議」で、日米同盟が別々に協調し合う姿勢からより協力し合う姿勢へのシフトが見られました。
それについてランド研究所の政治学者であり、ランド研究所内の国家安全保障研究部日本担当主任のHornung氏とアメリカン・エンタープライズ研究所のCooper氏が、外交や防衛関係の専門誌「War On The Rocks」にて成果と今後の課題について分析しています。

概要と気になったポイント:

・今までの日米同盟の役割・任務などは別々であったが、より協力し合う関係へのシフトがなされた事を歴史的と評価している。

・日米が共にインド太平洋地域の内外の各国と協力している事が評価されている。(日米韓首脳会合、クアッド、米国とオランダの半導体協力など)

・一方で日本側の課題として、デュアルユース(軍民両用)技術なども含めて、民間からの協力が難しい事や、台湾との協力がまだ不十分だと指摘している。

・現在米国が懸念している有事は中国が絡む台湾有事であり、台湾との協力も必須である。一方で、台湾に近い地域に存在している日本も、近隣地域の安全と平和を守りたいならより能動的なアプローチが必要と指摘している。

・米国の課題としては戦略文書が政権発足時に作成されるため、4年間は維持される。小規模な変更や調整ならまだしも、大規模な路線変更は同盟国にも影響を及ぼすとも指摘している。

・いずれにしても、両国における課題は政治的・官僚的な制約であり、それらをどう乗り越えていくか、話し合って決める必要があるとしている。


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