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雨と私と

雨の日が意外と好きだったりする。

気圧が下がってくると、脳みそが押し込まれるような頭痛がして体が重だるくなり、血圧が下がって調節がうまくいかない。特に梅雨時期に入る前はまったく起き上がれなくなるくらいだ。立つと立ちくらみ、動くとめまい、歩く姿はおばあちゃん(何かに掴まって歩かないと倒れる)。座って立つだけで目の前真っ暗になるから、家の中や動線を熟知しているところでじゃないと歩いたり動いたりするのが怖い。

だけど、梅雨に入って雨が続いてしまえば、こっちのもん。たぶん、低いなりに気圧が安定するからだろう。うわ、きっつ…という感覚が、憑き物でもとれたみたいに楽になる。すると、雨が降り始めている。憂鬱そうな同僚たちの中で、雨好きの私だけ晴れやかな顔をしている。さっきまであんな顔色悪かったのに…。

雨が好き。
雨の音が好き。
雨の匂いが好き。
雨粒の優しい触れ方が好き。

窓についた雨小粒の寂しがり屋なとこが好き。
仲間になれそうな小粒同士が集まって、その水跡をたどって追いつく仲間もいて、たまには隣の勢力と張り合いながら大きくなっていって。大きくなればなるほど、早く落ちて消えてしまうのに。「窓に張り付いたまんま、乾いて消えるのを待つだけの命じゃないぜ!」と言うように。

家の中で本を読みながら、雨と風の音を聞く。なんだかヨーロッパの古城に閉じ込められたお姫様になった気分になる。雨風がひどくなればなるほど、「あぁきっと、私を幽閉している悪い魔法使いが助けに来た騎士か王子かを追い詰めているんだな」と想像してしまったりする。(※実際には助けにきてくれる騎士も王子も存在しません。)
もし、騎士か王子が勝って「姫様!助けに来ました!」と勇ましく現れたらどうだろう?窓辺で紅茶を飲みながら本を読んでいる姫に助けがいると思うだろうか?しかも「国王の命で、あなたを助けたらあなたを妻にもらいます!」なんて言ってきたら…?速攻で「武力で物事を解決する人に興味ないです。それより、魔法使いの方がいろんなことを知っていて、私の世界を広げてくれる。まだここの魔法書全冊読み終わってもないし、帰って」と追い返す。きっと、百戦錬磨の騎士も世間知らずの王子もあっけにとられるだろう。
……なんて考えているうちに、そんな物語を読んでみたくなって、自分で書き始める。子どものときからしている、雨の日の遊び。

って書いてるうちに雨やんでるやん(゜△゜ )/ ハレテル…
なんか頭がふわっとするなーえらいなー血圧の薬変えたからかなーとか思ってたけど、気圧高めになったからかいっ!

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