御礼状を心から
子どもたちを支援したい大人はいっぱいいて、そのうちの一つに、食糧支援はもちろん、不要になったお洋服や靴などを下さる支援もある。
NPOを主催している大人側からすれば、「ごく当然」に、子どもに御礼状を書くように、とメッセージカードを年に1度ぐらいのペースで渡す。
子どもは賢いから、面倒臭いとブツブツ言いもせず(ここがえらい)、お礼を述べる。「ありがとうございます」と。
しかし、本当にそれは必要なことなのか、自信が持てない。お礼を強要してお礼を言わせていることだから。お礼を自然に言える子ももちろんいる。「ありがたい」と心から思っている場に出くわすことも結構ある。でも、主催者サイドは、お礼状を強要して良いのだろうか?
もっと、自然な形で、感謝の感受性を育み、感謝の言葉を素直に言えるようなそんな成長を手助けできないものか?
井上ひさしに関する本を読んでいたら、「善意の人たちは、自分たちの施しがどれほど子どもを喜ばせているかを知りたがる。それに応えて子どもたちは、はしゃいだり喜んだりしてみなくてはならず、それは<これはずいぶん芯に疲れることだった>と言っていた、というようなことが書かれていて、まさに私が感じている違和感の一つだった。(理論社「笑いの力、言葉の力」渡邉文幸より)
これは、多分NPO主催の大人側が仕掛けられることだと思うから、少し考えてみたいと思う。
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