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【沖縄】中学受験頻出知識を各方面からまとめてみた

こんにちは、永高の中学受験受験部屋です。
この記事では都道府県別に中学受験で大事そうなことをまとめてみました!
今回は沖縄編をお届けします。

地理編

人口・面積・県庁所在地

沖縄県の人口は146万人です。これは東京の世田谷区と杉並区を合わせたぐらいの大きさです。
面積は2,281 km²で日本で4番目に小さい都道府県です。沖縄よりも小さい都道府県としては、香川県・大阪府・東京都があります。
県庁所在地は那覇市です。

気温と降水量と地形

沖縄県は南西諸島の気候に属しており、「平均気温が高い」「降水量が多い」ことをおさえておきましょう。
降水量は台風が到来する8月9月に多くなっています。
地形としては、面積が小さく、低い山岳地形のため川が短く、降った雨はすぐに海へ到達します。

農林水産業

温暖湿潤という気候的特性を使った農業や水産業が営まれています
農作物としては、ゴーヤ、サトウキビ、マンゴー、パイナップルなどは全国
生産量1位を獲得しています。
水産業では、もずく海ぶどうが有名です。

沖縄県のゴーヤ

サトウキビからは砂糖だけでなく、バイオエタノールも生産されます。
バイオエタノールとは、サトウキビやトウモロコシ、木材などを発酵させて製造するエタノールのことで、理論上、燃焼しても大気中の二酸化炭素を増加させないため、地球温暖化の防止に役立つ燃料として注目されています。これだけ聞くと完璧な燃料のようにきこえますが、いくつかの問題点があります。
具体的には
バイオエタノールの需要が拡大することによって食料・飼料の価格が上昇し、食料供給が脅かされる
生産過程で温室効果ガスを排出している可能性がある

バイオエタノール生産のために、森林伐採などの環境破壊が行われている
などです。
ちなみに、このバイオエタノールの問題点に関しては、2020年度の慶應普通部で問われたことがあるので、ぜひ考えて見てください。

日本の最西端

日本の最西端である与那国島は沖縄県に所属しています。
ちなみに、日本の最南端である沖ノ鳥島および最東端の南鳥島東京都であるので注意が必要です。

与那国島の位置関係

沖縄の家

沖縄の伝統的な家の特徴は、「隙間を多く作っている」「低い屋根」「防風林が周囲にある」などが挙げられます。これは沖縄の気温が高く、台風の被害を受けるという気候的特性が要因となっています。

沖縄の古民家

戦後建てられた住宅は、台風に強い鉄筋コンクリートが使われていることが多いです。また、降水量は多いものの河川が短く貯水能力が低いため、家の屋上に貯水タンクをつけている住宅も存在します。

沖縄の産業

沖縄の産業の特徴として、第三次産業の割合が高いことが挙げられます(84.2%平成24年度)
これは、沖縄の自然や歴史・文化をもとめて、多くの人が旅行にやって来るため、観光業が栄えていることが要因です。
また、沖縄の自然の一部は2021年に世界自然遺産に登録されています。
詳しくは以下の記事を参照してください。
生物多様性についても理解が深まると思います。


歴史編

琉球王国

琉球王国は1429年、日本では室町時代のころに誕生しました。
彼らによって作られた首里城の跡地は現在世界遺産となっています。
詳しくは以下の記事を参照してください!

琉球は中継貿易(輸入品を別の国に輸出する貿易)で経済的に栄えてきました。日本で買ったものを中国や東南アジアに売り、中国や東南アジアで買ったものを日本に売っていました。

江戸時代初期には薩摩藩の島津家の支配を受けることになり、鎖国時代の日本の窓口の一つとなっていました。
それと同時に、清(当時の中国の王朝)からの冊封を受けていて(君臣関係をもって沖縄を支配していいという権利)、日本と清の両属状態にありました。


琉球処分

琉球王国は、江戸時代まで形式上は独立した王国でした。
明治維新後、近代的な主権国家を目指した明治政府は、明確な領土概念を適用し、日本の支配下に組み込むため琉球処分を行い、これにより琉球が日本の一部になりました。
明治維新を経て、欧米の考えが入ってきたことにより、明治政府は国境を確定し、正式に沖縄を日本の領土だとしたかったのです。

沖縄戦

太平洋戦争では、沖縄は日本で唯一の地上戦が行われた場所になりました。
鉄血勤皇隊やひめゆり隊など学生も戦場に駆り出されてしまいました。

GHQの占領下

太平洋戦争に敗れた後、沖縄はアメリカ合衆国の支配下に置かれることになりました。
アメリカの制度が導入されたため、沖縄では車は右側通行でした(下写真)

佐藤栄作首相によって、1972年に沖縄返還がなされ、沖縄が日本に帰ってきました。

現代社会編

米軍基地問題

沖縄の現在において一番の問題となっているのが米軍基地問題です。
日米安全保障条約によってアメリカ軍が日本に基地を持つようになっているのですが、その基地が沖縄に集中しており、沖縄県の負担が大きくなってしまっています。
米軍基地は、地域の雇用や消費をもたらすものの、「軍用機の騒音や墜落」「米兵による治安悪化」などのデメリットが存在してしまっています。

また、近年特に話題となっているのは普天間基地の辺野古移設問題でしょう住宅地に近い普天間基地は、住宅地に近く、航空機墜落などのリスクが大きいため辺野古への移設が決められました。
しかしながらジュゴンなどの絶滅危惧種が多く存在する辺野古の環境破壊、辺野古の地盤の脆弱性、基地負担の固定化といった理由から反対活動が行われ、政府と沖縄県で現在も争われています。

普天間基地

尖閣諸島

青いピンの位置が尖閣諸島

尖閣諸島は現在日本、中国および台湾がお互いに領有権を主張している場所です。
現在、日本が管理しているものの、中国の船が領海や接続水域に侵入してくる事例が多く報告されており、係争地域となってしまっています。
尖閣諸島付近には、海底油田やレアアースなどが存在していると言われており、このような資源が眠っていることでお互いに譲れない争いとなっています。

出生率

2019年の沖縄県の合計特殊出生率は1.82となっており、全国平均の1.36を大きく上回って、全国1位となっています。
2019年の人口統計において、自然増加によって人口増加がなされたのは沖縄県だけでした。
また、最も出生率が低い都道府県は東京都(1.15)となっていますが、東京都は仕事を求めて流入してくる人多い(=社会増加)ので、人口は増加傾向にあります。

合計特殊出生率とは
一人の女性が平均して一生の間に何人の子供を産むかを表す

サミット

沖縄県では2000年にサミットが開催されている

サミットとは
頂上を意味する英単語からきている言葉で、先進国が集まって世界的に解決しなければならないことについて、首脳レベルの会議が行われる。
参加国はG7と呼ばれる国々(かつてはG8であったが、ウクライナ問題によりロシアは外されている)

G7
アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、日本、カナダの7カ国
これにロシアを加えて、G8と呼ばれることもある

サミットは、各国持ち回りで開催されており、日本においては、東京、九州沖縄(2000年)、北海道洞爺湖(2008年)、伊勢志摩(2016年)で開催されたことがあります。

また、このサミットと2000年というメモリアルな年を祝して、二千円札が作られることとなりました。
表面には首里城守礼門が描かれ、裏面には『源氏物語』の一場面とその作者紫式部が描かれています。

2000円札

マングース

沖縄ではハブと呼ばれる毒蛇が生息しており、それを駆除するためとして日本にもともとは住んでいなかったマングースが連れてこられました。
しかしながら、ハブは夜行性なのに対してマングースが昼行性であることなどから、マングースが捕食したのは、沖縄固有の生物であるヤンバルクイナなどでした。

このように人間が持ってきた外来種によって地域の生態系が崩されることを防ぐために、現在では外来種に対して規制が行われています。

おわりに

いかがだったでしょうか?
いつもは単元ごとに表れる沖縄県の特色について一気に理解することができたと思います。
47都道府県全てを多角的に捉えていく(予定)ので全編公開されるまで暫しお待ちください。



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