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クレーム対応5つの重点
#コミュニケーション100本ノック の数矢英子(すうやえいこ)です。
お客さまの声をどのように捉え、どのように対応するかによってお客さまの体験と企業のあり方が大きく変わります。
今日は、お客さまの声を代表するクレーム対応について、5つの重点をまとめます。
1:お客さまの声は宝物である
・サービス体験の痛点を把握することができる
・改善ポイントが明らかになる
・商品やサービス開発のヒントをもらえる
提供している商品やサービスの不具合の実態を、お客さまの声を収集して分析することによって把握することができます。お客さまの声は、商品・サービスの改善や次の開発のヒントとなります。
例えば素晴らしい機能の電化製品を世に送り出したのに、修理対応が遅いことが痛点であったとしましょう。競合他社製品において、少し機能が劣っても迅速な修理対応がある場合、お客さまは競合他社を選ぶようになってしまいます。お客さまの声を大切にすることによって、お客さまの離脱を防ぎ、選ばれ続ける商品・サービスへの改善と開発が可能になります。
2・クレームのお客さまはファンである
・期待が大きいからこそGAPを感じる
・期待が大きいからこそ声をあげる
・丁寧に対応することによってそれまで以上のファンになる
クレームは、期待と実態のGAPから発生します。元の期待が低ければクレームは発生しません。またクレームを言うには相当のエネルギーが必要ですので、企業との未来を全く考えないという人は黙って去るでしょう。声をあげるのは、潜在的にでも今後のサービスへの期待をもっています。丁寧に対応すると、ファンになって戻ってくださる層なのです。
3・不快な思いをさせたことに対してお詫びする
・お客さまの気持ちに対して理解を示す
・事実よりも気持ちに対してお詫びを表現する
・思いの深さにあわせた言葉、表情を表現する
お客さまがクレームを伝える際、最も求めているのは、気持ちや状況を理解してもらうことです。まれに、法的対応の心配から「事実関係が明確になるまではお客さまに謝るな」と指示されている企業の窓口をみかけます。まず不快な思いをさせてしまったことに対して、その温度感にあわせてしっかりと謝りましょう。それだけで、お客さまの残念な気持ちは相当軽減します。時間がたてばたつほど、代償を求めたくなってしまうお客さまの心情も理解しましょう。
4・お客さまの体験を具体的に把握する
・具体的に把握させてほしいことを伝える
・いつ、どこで、誰が、どのように、何を、なぜそうなったかを把握する
・詳細を復唱で合意する
お客さまの痛点を具体的に把握することが重要です。クレームは、ともすると熱量の高いお客さまが一方的に話す流れになり、その結果、時間がかかるわりには事実が把握できないということになりがちです。早いタイミングで「ぜひ具体的に把握させてほしい」と伝えましょう。
5W1Hの抜けてしまっている情報は積極的に質問して把握しましょう。
誠意ある姿勢の表現として、正確に理解したことを復唱で合意して、伝えたお客さまにも伝わったことに安心してもらいましょう。
5・名乗りを伝えて未来へつなげる
・改善の姿勢を表現する
・必ず名乗る
・未来に向けて、ご利用いただきたいことを伝える
聞かせていただいたことは必ず役にたちます。「お聞かせいただいた声は、~~~でとりまとめ、今後の改善に役立ててまいります。」など、持つ権限の範囲で、可能な改善姿勢を表現しましょう。
クレームには名前を伝えたくないという心理が働きますが、必ず名前を伝え、またご利用いただきたいといった言葉を添えて、未来につなげましょう。
あらためて、お客さまから嬉しい声を聴かせてもらえることがあるはずです。
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